鉄道写真業界で大きな注目を集める写真展が東京・品川で開催されている。鉄道カメラマン・山崎友也氏の作品展「少年線 shonen-line」。光と影、そして人物。鉄道写真でありながら目を凝らさないと鉄道車両が見つからない写真もある。山崎氏は現在の鉄道写真業界をリードする存在だ。故・真島満秀氏に師事し、その後独立して同じく鉄道写真家の中井精也氏と共同で鉄道写真の専門家集団「レイルマンフォトオフィス」を設立。久保田敦氏や村上悠太氏といった人気写真家たちがレイルマンで学び、そして独り立ちした。

山崎氏の写真の魅力は、従来の鉄道写真と一線を画した野心的な作風にある。鉄道ファンだけでなく幅広い層から支持を集める、山崎写真の魅力はどこにあるのか、門下生の村上氏が、当時を振り返りながら山崎氏に話を聞いた。

一緒の仕事、最初は「鉄道以外」

村上:山崎さんと僕が初めて一緒に仕事をしたのは、入社前の高校3年の頃でした。横浜でサウナのメニューの撮影があって、僕はレフ板を持ちました。

山崎:当時は鉄道だけでは食べていけなくて、いろいろなジャンルの仕事をやっていたな。

村上:ドラマチックかつスタイリッシュな写真を撮る中井さん、山崎さんに憧れていたのですが、一緒に仕事をしてみたら、鉄道以外の撮影もしなくてはいけないというのが刺激になりました。その後、鉄道雑誌に使う写真のアシスタントに呼んでいただき、電話のかけ方など社会人としてのマナーを教えてくれました。山崎さんは「お酒を飲むと楽しい人」というイメージがあるのですが、マナーにすごくうるさいんです。

山崎:そう? でも、そう言われるとうるさいかもな。

村上:ご飯の食べ方、お酒の飲み方をよく注意されました。たとえばビールを注ぐときはラベルを上にする。ビールを置くときは目上の人にラベルが見えるように置くとか。それから靴の脱ぎ方も。山崎さんから「悠太はどこの飲みの席に出しても恥ずかしくない」と言われたときはうれしかったなあ。

山崎:ワシも真島事務所でそういうことをいろいろと教わったから。もちろん悠太だけでなく、敦(久保田敦氏)にも教えたよ。