10月の声を聞き、緊急事態宣言が解除されるとともに、新型コロナウイルスの感染者数は急減し、旅行に対する風向きは変化しつつある。だが、帝国データバンクによれば、2021年1〜8月までに判明した旅行会社の倒産・廃業が過去最高の136件に達するなど、観光業界をとりまく経済状況はひときわ厳しくなっている。

2020年12月以降、長い間停止しているGo Toトラベルについて、斉藤鉄夫国土交通相は10月5日の就任記者会見で再開を示唆したが、その時期は観光庁が実施しているツアーの実証実験の結果が出る11月以降となるだろう。

再開後のGo Toトラベルは「GoTo2.0」ともよばれており、ワクチン接種や陰性証明と組み合わせ、中小の旅館などの利用や平日の割引率を高めるなどの内容を盛り込んで提供されると想定されている。これについては詳細がわかり次第改めてお伝えしたい。

しかし、Go Toトラベルに頼らなくても安く旅行をする手段は少なくない。そこで、10月以降矢継ぎ早に現れてきた割引情報のなかから、特に割引率や利用価値が高いものに限定して紹介していきたい。

北陸新幹線は11月のみ50%割引

JR東日本のえきねっと会員限定で販売されている「お先にトクだ値スペシャル」は1カ月前から20日前(午前1時50分)の約10日間に予約するという条件があるが、それをクリアすれば、50%割引で購入可能である。東北・北海道・秋田・山形新幹線は2021年12月15日までが対象期間となっている。

例えば東京駅から仙台駅まで「はやぶさ」の普通車指定席で1万1140円(通常期)がわずか5600円になる。あのグランクラスも飲食サービスこそないものの9000円なので、通常購入の普通車指定席よりもグランクラスのほうが約20%も安いという逆転現象が生じる。グランクラスなら、東京駅午前8時以降出発の下りをおすすめしたい。東京駅八重洲中央口付近にある「ビューゴールドラウンジ」が無料で利用できるからだ。

2021年4月以降、「50%引き」がなくなっていた北陸新幹線も、11月1〜30日の1カ月限定で復活することになった。東京駅から富山駅まで普通車指定席で6380円という価格設定は魅力的だが、設定数は限られているので早めに予約したほうが安全だ。こちらはグリーン車、グランクラスの割引設定はなく、行先も東京駅からだと糸魚川、黒部宇奈月温泉、富山、新高岡、金沢の5駅にかぎられている(ただし、下車前途無効とすれば手前の駅で降りることは可能)。

在来線特急に50%割引は存在しないが、成田エクスプレスは12月31日まで普通車指定席の特急券部分のみ半額になる。通常なら東京から大船まで1290円が640円、成田まで1730円が860円となる。こちらは乗車日の1カ月前(午前10時)から出発時刻ぎりぎりまで購入可能なので、鎌倉旅行や成田山への参拝旅行の際、成田エクスプレスを使うという変化球を気軽に楽しめる。