鉄道と「アニメ」「ゲーム」の連携イベントといえば「聖地巡礼」と呼ばれるスタイルが主流だ。ドラマや映画の「ロケ地訪問旅」のように、作中で登場する列車や駅を訪ねるファンは多い。鉄道会社も車両やフリーきっぷなどにキャラクターをあしらうなど、ファンを誘致して増収に役立てる。

人気のある作品ほど「聖地巡礼」の集客力は大きい。人気アニメ『鬼滅の刃』に登場するSL列車を再現するイベントは好評だったし、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の作画のモチーフとなった天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅に「第3村」という駅名標が掲げられた。

釧網本線活性化にゲームの力

2021年2月、JR釧網本線ではミステリーアドベンチャーゲーム『オホーツクに消ゆ』と連携したイベントが開催された。ひがし北海道を舞台とした作品で、釧路、網走、北浜が登場する。ただし、このゲームの発売は約30年前。北海道の鉄道を盛り上げる「MOTレール倶楽部」の代表、石黒氏がこのゲームのファンだった。「JR北海道が釧網本線で運行する観光列車『流氷物語号』を『オホーツクに消ゆ』で盛り上げたい」と北海道新聞に寄稿し、呼応した人々が縁を繋いだ。

2月に運行された「流氷物語号」は古典ゲーム『オホーツクに消ゆ』とコラボ。行先表示板にはキャラクターが描かれた(筆者撮影)

原作者は後にドラゴンクエストシリーズで有名になる堀井雄二氏、ファミコン版のキャラクターデザインはゲーム誌で人気の漫画家、荒井清和氏。流氷物語号のヘッドマーク、行先表示板もゲームのキャラクターが描かれた。最終運行日は堀井氏も参加してファンミーティングツアーを実施した。網走市の協力で、ゲームに登場するグッズ「涙入りニポポ」も売れた。網走監獄謹製だ。

その釧網本線で、今度はスマートフォンアプリ『テクテクライフ』と連携したイベント「テクテク釧網本線めぐり」が2021年10月1日から2022年3月31日まで開催されている。釧網本線各駅、沿線の商店や観光スポットをチェックポイントに設定したスタンプラリーだ。

ゲームの参加者はスタンプの数や特定エリア内のスタンプをすべて集めると、景品が当たるくじに応募できる。長期間で実施するため、随時、要素を追加していく。12月1日には釧路市編と斜里町編が加わる予定だ。