共働き家庭の家選びに「保活」の視点は欠かせません(写真:shimi / PIXTA)

東京23区の待機児童数は2018年に3352人だったが、2021年は288人と大幅に減少した(東京都福祉保健局調べ)。しかし、この数字には注意が必要だ。

行政が発表する待機児童数には、数々のトリックがある。まず、認可保育園に申し込んだ児童が認可に入れなくても、認可外保育園に入れていれば待機児童にはカウントされない。また、自宅から遠い認可・認可外園を自治体から勧められ、それを断ると「特定の保育所等を希望している児童」に分類され、この場合も待機児童にカウントされない。

こういったノーカウント待機児童が量産され、待機児童ゼロを宣言している自治体が23区中12と過半数を超えた。待機児童問題は以前より改善しているのかもしれないが、全員が認可保育園に入れるようになった訳ではなく、実態はそこまで楽観視できない。

重要なのは「駅ごとの」入りやすさ

東京23区では、区によって若干ばらつきはあるが、小学校入学前の児童の約50%が保育園に入園する。つまり、子どもが生まれたら、半数以上の世帯が保育園選びをすることになる。

もし子どもを保育園に入れられず、共働きを続けられないと、世帯の収入とライフスタイルを大きく変えなければならなくなる。そうした事態を避けるべく、保育園に入りやすい立地を求めて引っ越しを行う人も増え、「保育園移民」と呼ばれている。

 しかし、住み替えの参考になる保活情報は正確性に欠けていたり、実感とはほど遠いものが多かったりした。「保育園移民」が知りたいのは、保育園に子どもを入れやすい自治体や駅はどこか、あるいは入れにくい自治体や駅はどこかという、体系的な情報である。

さらに、区単位で見た場合と自分が住んでいる駅単位で見た場合とでは、事情が異なることも多い。結局のところ、保育園に入りたい人数と受け入れ可能人数のバランスは、最寄り駅単位まで落とし込んで分析しないとわからない。