諸報道によれば、はやりのテーマに沿ったETF(上場投資信託)の価格が、今年に入って大きく下落しているとのことだ。日本でも「テーマ型投信に資金を投じたら、基準価格が大きく下がってしまった」という声をしばしば聞く。

「テーマ」は長期有望でも、関連銘柄はすでに上昇

だが、それはテーマに沿った投資そのものが悪いわけではない。「テーマ」とは、ある特定の産業や製品・サービス群が長期的に花開き、それに関わっている企業の株価が大きく上昇するという考えに基づくもので、そこに理はある。

しかし、あるテーマに沿ったETFや投信が組成され販売される頃には、すでにそうしたテーマが広く知れ渡り、関連銘柄の株価が上がったあとであることが多い。

あるテーマにほとんど誰も気づいていないうちに、先回りして関連銘柄を買いだめ、人気化したところで売却するならよいだろうが、話題になってからでは遅すぎる、ということなのだろう。

IPO(新規株式公開)銘柄、SPAC(特別買収目的会社)への投資も、一時アメリカで華やかに人気化した。そうした投資対象に資金を投じるETFもあるが、それらのETFのうち主要なもので価格を見ると、前述のS&P500と同期間(2021年初来、繰り返しになるがS&P500はその間5.4%上昇)においては、半値ほどになっている。

また、いわゆるミーム株(SNS、例えばツイッターやレディットなどで、話題になっている人気株)についても、価格が大崩れしているとの報道が最近目に付く(ブルームバーグ、日本経済新聞など)。

こうした「〇〇さえ買っていれば有望」というやり方が行き詰っているのは、アメリカの投資家だけではないだろう。日本でもいわゆるレバナス、ナスダック100指数の変動の2倍や3倍の値動きをするファンド(レバレッジをかけたナスダック連動ファンド)が一時人気化したようだが、残念ながら大きく損失を被って撤退する向きもいるように側聞している。