アメリカの主要株価指数がなお軟調だ。ザラ場(日中値)ベースでは、NY(ニューヨーク)ダウ、S&P500、ナスダック総合の主要3指数とも5月20日に年初来安値を更新した。

NYダウの週間ベースでの下落は8週連続で、「1932年以来90年ぶり」と報じられている。筆者の母(1933年生まれ)ですら見たことがない下落基調だ、ということになる(まあ、母は株式市場にはもともと関心が薄いのだが)。

上昇時でも下落時でも、その理由付けは「?」

このところのアメリカ株式市況についての、マスコミの場況解説記事については、「インフレ懸念」「金利上昇懸念」「景気・業績懸念」といった「懸念のオンパレード」になっている。

しかし、筆者は「そうした記事を読んでも、日々の市況が本当にその材料で動いているとは納得しがたい」という点を当コラムなどで頻繁に指摘してきた。

そのためか、先日は、あるマスコミの方から「馬渕さんは、われわれのように日々の材料を取り上げて市場解説している者を、批判しているのですね」などと言われた。

だが、別にマスコミの方を非難しているわけではない。ただ最近の市況が、材料とは無関係にでたらめに上下しており、それに無理やり何かの材料を結び付けようとしても、あまり意味がなく、かえって情報の受け取り側が混乱しているのではないか、と言っているだけだ。

「馬渕さんは、株価が上がるという見通しだから、自分の予想に反して株価が下落すると、『これは材料とは関係ない、でたらめな下落だ』と、悔しまぎれに難癖をつけているだけだ」とのご批判もいただいた。しかし筆者は、最近のアメリカの市況は、株価が下落するときだけでなく、上昇する局面でも、しばしばでたらめに動いていると考えている。