中国の不動産大手が発行した社債の償還が、今年2回目のピークにさしかかっている。不動産情報サービスの克而瑞のデータによれば、2022年6月から7月にかけて満期を迎える不動産大手200社の社債の予定償還額は合計約1755億元(約3兆5000億円)。そのうち中国国内で発行された社債が5割以上を占める。

なかでも償還のプレッシャーが大きいのが(政府の後ろ盾を得られない)民営の不動産会社だ。6〜7月の民営不動産会社の予定償還額は合計約1178億元(約2兆3487億円)と、全体の7割近くに上る。

だが、中国の不動産市況は依然低迷が続き、民営不動産会社の多くは物件の販売(による投資回収)が滞っている。金融機関からの融資の借り換えも難しく、綱渡りの資金繰りを迫られているのが実態だ。

社債償還の見通しが立たない不動産会社にとって、債務不履行を回避する唯一の手段は償還の先延ばしだ。例えば民営大手の融創中国控股は、2016年に国内で発行した社債「16融創05」の償還繰り延べについて債権者の合意を取り付けた。発行総額23億元(約458億5000万円)、表面利率7%、期間6年の社債で、2022年6月13日に満期を迎えるはずだった。

繰り延べ条件はますます悪化へ

財新記者の取材によれば、16融創05の償還繰り延べの条件は次のようなものだ。まず本来の満期日に最終年度の利息を一括して支払い、元本の償還期限は2024年6月13日まで2年間延長する。その後、半年間隔で初回は元本の10%、2回目は15%、3回目は20%、4回目は55%を順次返済し、延長期間分の利息も合算して支払う。

不動産会社が国内発行の社債の償還を繰り延べる場合、その期間は以前なら1年以内が一般的だった。国有投資銀行大手の中国国際金融(CICC)の調査レポートによれば、2021年1月から2022年5月までの間に生じた国内社債の償還繰り延べは合計46件。そのうち1年以内の繰り延べが65%を占めていた。

本記事は「財新」の提供記事です

しかし16融創05の事例に見られるように、今後は繰り延べの条件がますます悪化していく可能性が高い。

「民営不動産会社の間では、繰り延べ期間の(1年を超える)延長はもちろん、期間中の前半の返済比率を少なく(して短期的な返済負担を軽減)するのが常套手段になっている」と、ある金融機関の関係者は打ち明ける。

(財新記者:陳博)
※原文の配信は6月15日

著者:財新 Biz&Tech