9月27日、安倍晋三元首相の国葬が14時から日本武道館で行われ、あわせて国葬の会場近くの九段坂公園には一般向けの献花台が設置された。直近の世論調査では半数以上が国葬に反対していたが、当日の様子はどうだったのか。一般献花のルポを歴史学者の濱田浩一郎氏がお届けする。

混雑を予想して朝5時に自宅を出発

私は、東京・九段に設けられた一般向けの献花台に花を手向けるため、前日に菊の花を購入。当日の朝5時に自宅を出発した。献花は10時から始まる予定だったが、早朝に並ばなければ、場合によっては数千人規模の人々が並んで、大変なことになると考えたからだ。

6時前には、献花台がある九段坂公園の最寄り駅である半蔵門駅に到着。駅を出ると、物々しい警備体制かと思いきや、意外とそうではなかった。

安倍元首相の国葬にあわせて設けられた献花台 安倍元首相の国葬会場(筆者撮影)

まだ朝早いせいかもしれないが、公園に着くまでに見た警官は、1人か2人であった(巡回中の警官)。駅周辺は、騒々しくもなく、静かな雰囲気。駅出口を出たところから、すでに行列ができていて並ぶことを覚悟していた身としては、少しホッとした。

献花台がある公園に着いても、各局の報道関係者と、警官が数人いるばかり。花を供えようという人は、私以外、誰も見えない。行列を警戒して、朝早く来すぎたのかもしれない。献花台は、まだ白い幕で覆われていた。

白い幕で覆われた献花台 献花台は白い幕で覆われていた(筆者撮影)

その前で待っていると、1人の警官が近づいてきて「献花台に並ばれる方ですか? 順番待ちは向こうになります」と場所を教えてくれた。私は並ぶ場所を間違えていたのだ。