9月18日、アメリカのバイデン大統領はコロナ収束を表明した。9月23日、アメリカ疾病対策センター(CDC)は、医療従事者向けのコロナ対応ガイドラインを改定し、大流行地域以外を除き、医療従事者に一律にマスクを義務化する方針を撤廃している。世界はポストコロナへ向けて一直線に進んでいる。

日本政府も、9月11日から入国者数の上限を撤廃し、個人旅行を解禁するなど水際対策を大幅に緩和した。10月3日に始まった臨時国会では、統一教会問題や防衛予算増額などと並んで、感染症法改正が主要な議題だ。

「2類」から「5類」に変更はしない

マスコミは「「新しい資本主義」色薄め ウィズコロナで反転攻勢狙う首相」『(毎日新聞10月3日)』や「「ウィズコロナ」政策が本格スタート 全国で全数把握を簡略化」(朝日新聞9月26日)などと報じ、規制緩和が進むと予想しているが、私は懐疑的だ。

なぜなら、今回の感染症法改正は、都道府県と医療機関の間で病床や発熱外来に関する協定を結ぶことを法定化し、公立・公的医療機関などには感染症発生時・蔓延時に担うべき医療提供を義務づけることが中心で、コロナを「2類」から「5類」に変更することは含まれていないからだ。これでは、「感染者を病院に強制隔離する」という基本的な枠組みは変わらない。この仕組みでは、対応できない。

感染症法を変更するにあたり、最優先すべきは、現状に即して体制を変更することだ。今冬の流行の主体が、オミクロン株なのか、あるいは新たな変異株なのかはわからない。ただ、これまでの経過をみれば、感染力は強いものの、毒性は弱い変異株が主体となる可能性が高い。このような病原体に対して、われわれはいかに対応したらいいだろうか。