アメリカのツイッターの新しいオーナーになったイーロン・マスク氏に対して、ヨーロッパのメディアは「ヨーロッパの新たな規則を守らなければ、業務停止の可能性がある」と報じた。アメリカのトランプ前大統領のアカウントを復活させたマスク氏に対して、マスク流の「言論の自由」を強く警戒する欧州連合(EU)は、運営側のチェック機能強化に厳しい注文をつけた。

EUの行政執行機関である欧州委員会の域内市場・デジタル担当のティエリー・ブルトン委員は11月30日、マスク氏と会談した。「ツイッターは欧州の規制を順守するための大きな課題に直面している。透明性の高いユーザーポリシーを導入し、コンテンツモデレーション(投稿監視)を大幅に強化し、偽情報に取り組まなければいけない」との認識を示した。

また2023年初頭に「ストレステスト」を実施し、EU基準への準拠を評価することで合意したという。

ビッグテックを規制するデジタル市場法を導入

ブルトン氏は過去にフランスを代表する通信機器会社トムソンRCA(現ヴァンティヴァ)やフランステレコム(現オレンジ)の会長兼CEOを務め、フランスで財相経験も持つIT業界に精通した人物だ。

欧州委員会がマスク氏に直接注文をつけた背景には、GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)のような社会経済に大きな影響力を持つゲートキーパー(門番)とみなされた企業に対し、不公正な競争を防止するために導入されたデジタル市場法(DMA)がある。