カカオ100%のチョコレート「エクアドル カカオ100%」(税込1836円)とショコヌスコ(税込2700円)も試しにテイスティングさせてもらった。前者は今までに食べた中で最もビターなチョコレートだが、木の実の風味や植物性の油脂の香りがあり、カカオ率の高いチョコレートにありがちなえぐみなどはなかった。

後者は一言でいえば、バランスが良いチョコレート。まろやかで、上品な味だ。田村氏によれば、「コーヒー、紅茶、お酒、いろいろな飲み物に合わせられる」とのことだ。

本格的なチョコレートのおいしさを伝える商品づくりを

ダークチョコレートとカカオパウダーを使用して焼き上げた「マダレナ ショコラタ」税込1512円(撮影:今井康一)

その他、店舗ではボンボンチョコレート、ロールケーキやシュークリームなどの生菓子、マドレーヌ等のほか、賞味期限の長い焼き菓子など幅広く扱っている。これらも日本オリジナルの商品。日本ではとくに手土産や贈答の文化が発達していることから、さまざまな用途に合わせて開発しているのだという。

そうした商品開発で大事にしているのがチョコレート文化の発信だそうだ。つまり、生菓子や焼き菓子であっても、スペインで作られたクーベルチュールチョコレートを用い、本格的なチョコレートのおいしさを伝える商品づくりをしているという。すべてを合わせると、100種類は扱っているそうだ。

日本の顧客の声を取り入れた小型のベア。向かい合わせだとお互いに挨拶を交わし合う様子になる。頭からかじるのではなく、ホットミルクに投入しお風呂に入れてあげるようにしてホットチョコレートとして飲むのがおすすめだそうだ(撮影:今井康一)

もう一つ大切にしているのが、客の声を生かした商品開発だという。日本オリジナル商品だけでなく、スペイン本社での商品開発にもそれらの声は生かされているそうだ。

CSJ取締役 営業本部長の田村童真氏。店舗での販売から営業、商品開発まで幅広く担当している(撮影:今井康一)

具体的に日本の意見が反映された商品が、冒頭にも紹介したベア型のチョコレート。ファンシーで、子ども向けにも見える商品なのだが、実は高い技術が使われており、おいそれと真似できないそう。

「特殊な型にチョコレートを流して作りますが、まず型を作るのも難しいでしょう。型は何度か使うと劣化するので、都度作り直します。またチョコレートを流し込み、最後に外すのも修練が必要で、専属の職人が行っています」(田村氏)

もとは2017年に本国で開発された商品で、大きなタイプのみだったが、コロナ禍、日本の声を取り入れて、小型のベアが開発された。よく見ると右手を上げており、しかも男の子のペタは吊り目で、ちょっとニヒルな笑みを浮かべている。右手を挙げているのは、コミュニケーションが難しくなったコロナ禍、「Hola!」(スペイン語で「やあ!」)という挨拶の気持ちを大事にしたいという気持ちを込めたのだそうだ。