「次に『ルネサスに切られる』筆頭候補はグローセルだった。今回の買収は、さもありなんという感じだ」

とある中堅半導体商社の幹部がこう評するのは、半導体商社業界で国内首位のマクニカホールディングス(HD)が発表した同業・グローセルの買収だ。

マクニカHDは11月27日、中核子会社のマクニカがグローセルに対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。TOB価格は1株645円で、直近終値に対して38%のプレミアムを乗せる。2024年2月をメドに買い付けを始める。グローセルは完全子会社化され、上場廃止となる見込みだ。

売上高は2社で大きな差

半導体メーカーから半導体を仕入れ、電機メーカーなどの顧客に販売する半導体商社。その中でも2015年に同業2社の統合によって誕生したマクニカHDは、国内で唯一、売上高1兆円規模を誇る圧倒的な存在だ。海外メーカー製半導体の販売に強く、売上高の海外比率は50%に達する。

一方のグローセルは、700億円程度の売り上げの中堅商社。日立製作所の販売代理店としてスタートし、現在は国内半導体メーカーのルネサスエレクトロニクス製品の販売が売上高のおよそ7割を占めている。

半導体商社業界は他業種の商社に比べ、小規模なプレーヤーの数が多く再編の余地が大きいことが特徴だ。

売上高とPBR(株価純資産倍率)を軸に、上場している主な半導体商社のポジションをプロットしたのが、次ページの図だ。