そのセリカXX 2000GTで走り出した。ほぼ同世代の初代ソアラに通じるような斬新なダッシュパネルが、実にカッコいい。足元は15インチタイヤということもあり、近年のスポーツカーと比べると乗り味やハンドリングはマイルドな印象だ。

「あの当時は、こんな感じで走っていたんだったよなぁ」と、感慨深い。

セリカXXでドライブ中の様子。ボルドーの内装色にも1980年代らしさを感じる(同乗者撮影) セリカXXでドライブ中の様子。ボルドーの内装色にも1980年代らしさを感じる(同乗者撮影)

エンジンはしっかり整備されており状態はとてもよく、アイドリング時の振動や音は静か。キャブレターからEFI(電子制御噴射装置)の時代になっていたとはいえ、しっかりメインテナンスされていることを実感する。

アクセルワークに順応して実に扱いやすく、ゆったりとした気分で丁寧にシフトしながら、街中ドライブを楽しんだ。これが、「わナンバー」で乗れるのである。一般向けの貸出価格は、午前10時から午後6時で3万円だ。 

続いて、スープラ 2.5GTツインターボエアロトップに乗る。こちらは、フロントのストラットタワーバーや吸気系のマイルドチューニングなどを施した仕様だ。

JZA70型スープラのエンジンルーム。これがレンタカーであるとは思えない(筆者撮影) JZA70型スープラのエンジンルーム。これがレンタカーであるとは思えない(筆者撮影)

セリカXX 2000GTと比べると、明らかに「時代が変わった」感じがして、走り味とハンドリングはスポーツカーとして洗練されている。

1990年代はターボチューニングの全盛期だったが、この車両のターボチャージャーはノーマルのようだ。当時のターボエンジンらしい、3000rpmからはっきりとトルク感が実感できるセッティング。当時としては、かなり迫力のあるトルク感だったことを今、改めて実感した。こちらの貸出価格は、午前10時から午後6時で2万5000円である。

BBSホイールや存在感のあるマフラーもポイントだ(筆者撮影) BBSホイールや存在感のあるマフラーもポイントだ(筆者撮影)

昭和レトロと当時の憧れ

埼玉トヨペット浦和美園支店でのVintage Club by KINTOの実施は、2023年2月からの第1回目に次いで、今回が2回目。

先回はスープラ 2.5GTエアロトップのほか、1973年式の「セリカ 1600GT(TA22型)」と1975年式の「セリカリフトバック 2.0GT(RA25型)」を貸し出した。