日本の漫画キャラクターの「ちいかわ」が、中国の若者の間で爆発的な人気を集めている。

「MINISO」ブランドを展開する中国の生活雑貨チェーン大手の名創優品は、ちいかわとコラボしたぬいぐるみなどのキャラクター商品を開発。上海市と北京市のショッピングモールにポップアップストア(期間限定の特設店舗)を開設して売り出すと、予想を超える人数のファンが殺到した。

名創優品によれば、上海市静安区の大悦城(ジョイシティ)に開設したポップアップストアの1号店では、3月29日の開店から3日間の売り上げが800万元(約1億6752万円)を突破。平均客単価は1000元(約2万941円)を超えたという。

人気爆発で入店制限

4月1日には、北京市朝陽区の大悦城と上海市楊浦区の五角場生匯(ホプソンワン)にもポップアップストアが開店し、ちいかわグッズを求めるファンが長蛇の列をつくった。

不測の事故などを避けるため、名創優品はポップアップストアの入場者数を一度に最大60人まで、買い物時間を10〜15分間に制限した。店舗前の掲示によれば、入場希望者は前日の午後8時までにスマートフォンのアプリで予約する必要があり、当日も行列に並んで待たなければならない。

名創優品は今後、ちいかわとのコラボ商品を(ポップアップストアだけでなく)中国全土のチェーン店でも販売する予定だ。

だが、熱心なファンたちはそれが待ちきれない。「一部のグッズはここでしか買えず、しかも数量限定なんです」。北京のポップアップストアに来店した周潔さんは、財新記者の取材に対してそう興奮気味に語った。