「集中力が切れてしまった」「集中力がいったん途切れると、再び集中するのに時間がかかる」・・・・・・。そういった悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。集中力は長く続かないと考えられがちですが、「脳には一定の集中状態を長く保ち、仕事や勉強、スポーツなどに打ち込むポテンシャルが備わっている」と脳・神経科学者の青砥瑞人氏は言います。集中力を持続するにはどうすればよいのでしょうか。青砥氏の新著『4 Focus 脳が冴えわたる4つの集中』から一部抜粋・再編集して解説します。

脳には一定の集中状態を長く保つポテンシャルがある

「スマホの通知音に気を取られ、届いたメッセージを読んだら、別のことが気になって目の前の仕事に集中できなくなってしまった」

「異動して隣の席になった同僚が舌打ちや貧乏ゆすりをする人で、彼の動きが気になってしまって作業効率が落ちている」

「ようやく集中して作業が進み始めたところで、上司から声がかかって集中力が途切れてしまった」

そんなふうに周囲の影響で注意をほかに向けた結果、「せっかく集中していたのに!」となってしまう場面は、誰もが経験しているのではないでしょうか。

最高のパフォーマンスを発揮するのに欠かせない力である集中力は、意外なほど繊細です。私も「もっと集中力が持続すればいいのに……」と心から願ったことがありますし、あなたもきっと同じ願望を持ったことがあると思います。

集中力はなぜ途切れてしまうのでしょうか。そして、もう一度、高い集中状態に戻るのが難しいのはなぜなのでしょう。

一般的に「集中力は15分しか続かない」「集中を邪魔する要素があると、すぐに途切れてしまう」「休息を挟まないと、途切れた集中力は回復しない」など、集中力に関してはさまざまな説があります。

しかし、私はある条件が整いさえすれば、集中力が持続する時間に限界はないと考えています。

もちろん、一流のアスリートなどが経験する「ゾーン」と呼ばれるような最高の集中状態が永遠と続くことはないでしょう。けれども、あなたにも私にも、ほかの多くの人たちの脳にも、一定の集中状態を長く保ち、仕事や勉強、スポーツなどに打ち込むポテンシャルが備わっているのです。