疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第28回をお届けします。

アメリカでも広がる「買わない生活」

先日、当連載をお読みくださっているという翻訳の服部雄一郎さんが、イナガキさんの暮らしに通じるアメリカのムーブメントがあるんですよ! と、一冊の本を送ってくださった。

サブタイトルを見て、おおっとなりましたね。

「買わない暮らしの作り方」

当連載とモロにかぶってるじゃないの!

ちなみにメーンのタイトルは「ギフトエコノミー」。聞き慣れぬ言葉だが、早速読ませていただいて、さらにおおっとなった。

いやーこの人たち、私と同じことしてる!

何をしているのかというと、何かが欲しいと思った時、「買う」のではなく「もらう」という手段を暮らしに取り入れて生活しているのである。

……ハイわかっております。わが国においては、この時点で「え?」と混乱する方が圧倒的多数であろう。だって「もらう」と言えば、誕生日とか、クリスマスとか、結婚したとかなんだとか、すなわちスペシャルな状況の記念として、誰かから何か結構なものをいただくというのが通常の感覚ですよね。