コロナ禍になってから2年あまり。さまざまな制約があり旅行する機会がぐっと減った。だが、コロナ禍以降、通常では考えられないほど格安の旅行商品が現れたのも事実だ。その1つがJR北海道6日間全線乗り放題で1万2000円という「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」(通称ラブパス)である。

これまで、2020年7月17日〜9月29日、2021年11月5日〜2022年1月26日に販売されてきたこのきっぷは2022年3月25日からも改めて発売されている。5月20日には発売期間が8月31日まで、利用期間が9月25日開始分まで延長されることが発表された。ただし、北海道「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」の補助金の予算をもとにした販売枚数に達ししだい終了する。

このパスに興味があっても6日間も休めない……という人は少なくないだろう。だが、1万2000円という価格は札幌と帯広を特急で1往復するだけで元がとれる価格であり、週末旅行でも元をとることは難しくない。

このきっぷを利用して、ゴールデンウィークに6日間、北海道を鉄道で周遊してきた。このときの経験から参考になりそうなことをまとめてみた。

【大まかな筆者の経路】
帯広→札幌→倶知安、洞爺→追分→釧路→網走→旭川→問寒別(宗谷本線)→旭川→富良野→札幌

自然景観が魅力

JR北海道全線乗り放題となれば、「乗り鉄」でなくても元はとりたい。だがJR北海道は相次ぐ廃線の結果、ルートの選択肢が非常に少ない。

釧路−網走−旭川は基本として、旭川−稚内や釧路−根室、函館方面などを加えるかは時間との相談になる。行き帰りでゲートウェイの空港を変えられるのなら、「函館→南千歳→帯広→根室→釧路→網走→旭川→稚内」のように、同じ区間の重複が少ないルートが可能となってくる。

(写真: Michiko Design/PIXTA)

北海道の鉄道旅行の魅力といえば、道外とは明らかに異なる自然景観である。夜に移動すれば効率がよいのはたしかだが景色は楽しめない。そこで、筆者は朝早めに出発し、日没前後には目的地に到着する旅程を基本とした。

このパスの利点の1つはJRバスも無料で利用できることだ(高速バスは札幌−小樽間のみ)。特に札幌市内は路線網が充実しているので、観光の足として重宝する。筆者も新札幌駅と北海道開拓の村の往復や琴似駅と札幌市内のレストランの往復などに利用した。