読売新聞社記者などを経て、働きながら独学で司法書士試験、公認会計士試験に合格した石動龍氏による連載「あらゆるスキマ時間で集中学習! 無駄ゼロ独学術」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

失敗は成功のもと、という言葉は誰でも知っています。発明家のエジソンは「失敗は積極的にすべき」という趣旨の言葉を残しています。独学でもこれは当てはまります。小さい失敗を繰り返し、そのたびに誤りを修正することによって、勉強や解答の方法が洗練されていきます。時間が経過するほど、効率化が進み、質が高まります。

資格試験の勉強をするとき、理想は最初から質と量を両立させることです。広い範囲を深く理解することがもっとも望ましいです。しかし、これは現実的には無理です。

なぜなら、勉強を始めてからしばらくの間は、理解を重視すると時間がかかって量をこなせず、量を重視するとわからない部分を調べる時間が取れないからです。そのため、質か量かのどちらかをあきらめることになります。

その際に、選ぶべきは、絶対に「量」です。

試験に落ち続ける人がやっていること

初学者の場合、テキストに書いてある用語がそもそも理解できません。最初に読んだときは、日本語であっても意味がよくわからず、戸惑います。その際に、用語を一つ一つ調べながら読んでいくと、読み終えるのに相当な時間がかかるはずです。

難易度が高い試験ほど範囲は広くなり、用語も難解になります。司法書士試験や公認会計士試験は、テキスト、問題集、参考書籍をあわせると、20冊以上を使うことになります。積み重ねると1メートル近くになったように記憶しています。

それらの本を読む際に、一冊一冊、時間をかけて丁寧に読んだらどうなるでしょう。あっという間に月日が経ち、試験本番の日を迎えてしまうことになります。また、じっくり読んでいると、試験範囲を一周するには相当な時間がかかります。そのため、同じテキストを再び開くころには、一度目に理解したことはすっかり忘れてしまっているでしょう。

つまり、最初から質を優先してもあまり意味がないのです。

これは、落ち続ける人が陥りがちな、よくあるパターンです。しっかり理解してから先に進もう、と丁寧にテキストや問題集に取り組むうち、時間をかけすぎて逆に効率を落としてしまいます。