暑い日が続きます。都心では今年、猛暑日が最多を記録したそうですが、イギリスのTIME.comの記事(2014年9月22日)が興味深い内容を発表していました。少し古い記事になりますが、ご紹介します。

温暖化が体に与える影響として、暑さによる死、呼吸器官への影響、感染症の増加、水系感染症、食料不足、精神面への影響の6つを挙げているのですが、実は、これらのほとんどは、3000年以上前に漢方医学が指摘していた事項と重なっています。

漢方でも、熱による症状は冷えによる症状より影響が大きいとしています。江戸時代の名医、尾台よう堂(おだいようどう)は、「手を氷に入れても大きなケガをすることはないが、火に入れてしまったら回復させるのは難しい」と、熱による病気の恐ろしさを強調しています。

実際、暑さによる熱中症では、ついさっきまで元気だった人が急に体調を崩し、亡くなるケースがあります。また、意外と知られていませんが、熱中症の後遺症で苦しむこともあります。

温暖化で「陰虚体質」が増えている

漢方では、人間の体は気(き)、血(けつ)、水(すい)という3つの要素によって成り立っていると考えます。

気は人間の体を動かす生命エネルギーです。目には見えませんが、なくなれば生命を維持することができなくなります。血は体の中を流れる赤い液体。西洋医学でいう血液と同じく、全身に酸素や栄養を運んだり、ホルモンバランスを調整したりします。水は体液全般。鼻水や尿、リンパ液といった体の中のあらゆる水分を指し、免疫にも深く関わっています。

気と血、水は互いに深く関わり合っていて、どれが欠けても生命を維持することができなくなります。健康を維持するには、この気、血、水の3つのバランスがとても大切なのです。

暑さによる影響は、まず水に及びやすいです。暑さにより体内の水が不足した状態を、漢方では「陰虚(いんきょ)」といいます。陰虚とは、水(陰)が不足(虚)した状態です。

毎年の暑さを何の対策もせず過ごしていると、年々じわじわと干からびるように体力が落ちていきます。この状態も陰虚です。

自然界でも日照りが続くと地面がカラカラに乾き、ひび割れをしますが、人体も同様に水が不足すれば皮膚や筋肉、神経、内臓などの細胞の働きが低下します。