「『うちの子、発達障害かも?』と心配する親御さんが、近年ますます増えているようです。そのようなご相談で私のクリニックを訪れるお子さんと親御さんも、実際多くいらっしゃいます。でも、すべての子どもは、脳が未発達なのだから、発達障害のようなものなんですよね」――。

そう語るのは脳内科医・小児専門医で、2児の父でもある加藤俊徳氏。「うちの子は発達障害ではないか」「グレーゾーンと言われてしまった」と話す保護者に対し、加藤氏は「子どもの脳を成長させるちょっとした習慣」を50個提案していると言います。

子どもの生きづらさを解決する提案を、『子どもの脳がみるみる育つ新習慣』の一部を抜粋・再編集して3回にわたりお届けします。

第1回:「甘い親」「厳しい親」子どもの成長に生まれる差

第2回:「子どもに習い事を強制する親」に知ってほしい事

第3回:「勉強が苦手」誤ったレッテル貼られた子供の悲運(本記事)

「勉強以外のなにか」が苦手なのでは?

脳は働かせれば働かせるほど、著しく成長します。脳は本質的に、働くことも成長することも大好きで、勉強も大好きです。ただし、ここで言う勉強とは、テストの点数や学年順位を上げたり、受験に合格したりすることではありません。「脳が主体的に働き、楽しく知識を増やすこと」を勉強と言っています。

私は常々、勉強の苦手な子どもも、勉強嫌いな子どもも、ひとりもいない、と主張しています。

私の幼少期の話で恐縮ですが、私は小学校の頃、先生たちからまったく勉強ができないと思われていました。でもそれは、勉強が苦手だったのではありません。当時の私の脳が「文字を読むことが苦手」だったために、字が読めず、勉強がうまくできなかったのです。

例えばある子どもは、いすに長時間座っていることが難しく、授業に集中できないために、勉強ができないのかもしれません。ある子どもは、教科書はスラスラ読めていても、耳から入ってくる情報を処理するのが苦手で、先生の話が理解できないために、勉強ができないのかもしれません。でもこれらは、勉強が苦手なのではありません。