人生100年時代と言われていますが、いつまでも若々しく現役でいられる人はどれくらいいるでしょうか。

厚生労働省が2021年に発表したデータでは、2019年の男性の健康寿命は約72歳で、女性の健康寿命は約75歳です。

健康寿命とは、身体的・精神的な機能の障害や制限がない状態で過ごせる期間。

つまり、平均して男性なら72歳くらいまでは問題なく元気で、その後は病気などさまざまな理由から、思うように活動できないということ。私たちが思っているより、実は健康でいられる時間は少ないのかもしれません。そこで、医師でありテストステロンの研究者である平澤精一氏の著書『老化を「栄養」で食い止める 70歳からの栄養学』から若々しさを保つ食事術について、一部抜粋、再構成してお届けします。

食事は想像以上に体に大きな影響を与える

「急に老け込む人」と「いつまでも若々しい人」、その差を決める大きな要因が食事です。

みなさん自身、もしくはご家族やお知り合いの中に、以下のような症状を抱えている方はいらっしゃいませんか?

・見た目が急に老け込んできた
・何に対しても興味が持てず、やる気が起こらない
・判断力が低下した
・物忘れがひどくなった
・外出する気になれず、引きこもり状態になっている
・昔は簡単にできたことが、できなくなった
・イライラや不安感に襲われやすい
・疲れがなかなか取れず、だるい
・よく眠れない
・肩や腰などが痛い
・性欲がない

心当たりがある人は、おそらくたくさんいるでしょうし、「歳をとればよくあることだ」と思っているかもしれません。

しかし、これらを「加齢のせい」と軽く考え、放置してはいけません。