ジェンダー平等という言葉を最近よく耳にするようになった。SDGs目標の1つで、1人ひとりの人間が性別に関係なく、平等ということだ。

テレビのワイドショーやトーク番組のMCも、男女の性差を伝えるような言葉は避ける傾向になっている。こうした世の中の動きは、婚活シーンでも、如実に反映されるようになった。しかし、家庭内でのイコールな立場を主張しすぎる女性は、婚活に苦戦しているのも事実。

仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく当連載。男女はもちろん平等なのだが、結婚において平等の先にある“大切なもの”とは何かを考えてみよう。

「美味しいご飯を作って」はダメ?

お見合いを終えたみきお(65歳、仮名)が、お相手女性のかなこ(55歳、仮名)について、こんな感想をもらした。2人ともシニアだが、お互いに初婚同士だ。

「彼女は、上場企業の部長さんで収入もしっかりある。なんで今さら婚活をしてまで結婚をしたいと思っているのかが、わからなかった。お見合いの席で、シニア婚の理想論を語っていましたが、私はそんな彼女にちっとも魅力を感じなかった」