世界的な自動車塗料メーカー2社が、2020年版の自動車カラーに関する報告書を発表しました。白・黒・グレー・シルバーの「無彩色」が高い割合を占める状況は続いていますが、有彩色では青が、そして無彩色でもグレーの人気が高まっています。

青のシェア拡大

 自動車の色がよりカラフルに、かつ、そのなかで「青」のシェアが高まっているようです。

 世界的な自動車塗料メーカー2社、ドイツのBASFとアメリカのアクサルタ コーティング システムズが2021年1月、世界の自動車カラーに関する2020年版のレポートを相次いで発表しました。

 自動車の色は一般的に、白、黒、グレー、シルバーの「無彩色」4色が8割を占めます。その傾向は変わりませんが、BASFによると、それ以外の「有彩色」の割合やカラー分布が拡大しているとのこと。なかでも両社が指摘しているのが、青の人気です。

 世界的に見た色のシェアで、青の割合はBASFが8%、アクサルタが7%としており、いずれも有彩色では最も高く、とりわけ欧州などではシルバーを上回るシェアを持っているといいます。

 BASFによると、日本も同様に有彩色では青が最も人気で、「高彩度で透明感のあるブルーからグレーがかった落ち着いたブルーまで、さまざまな色合いとエフェクトを持っており、日本の自動車メーカーは、これまで以上に多くの選択肢を顧客に提供しています」ということです。

 このほか有彩色では、緑色にも注目が集まっているようです。アクサルタによると、緑色はとりわけ日本で3%と、ほかのアジア諸国が軒並み1%程度のなかで最もシェアが高く、黄色を上回っているとのこと。緑色について同社は、「最近の自動車のトレンドは、グリーンブルーやグリーンイエローの色合いへの注目など、住居、ファッション、製品の最新トレンドと同調しています」としています。

シルバー不人気? 代わりに浮上したのは

 前出したように8割のシェアを占める白、黒、グレー、シルバーの無彩色4色でも、傾向が変化しているようです。

 両社が共通して指摘しているのがグレーの人気です。アクサルタによると、グレーは世界全体のシェアで15%と、前年から2ポイント上昇。過去10年間で最も高い値になっているといいます。

 相対的にシェアを落としているのがシルバーです。「多くの市場で人気色がシルバーからグレーへシフト。グレーの方が現代的で高級感のある色と受け止められている」とアクサルタは分析しています。

 ブルーやグレーの人気が高まっている背景には、色合いの豊かさや、色表現の多様化があるようです。

 BASFによると、自動車メーカーは160色以上の異なるブルーを2020年に欧州、中東、アフリカの自動車に使用し、グレーは2番目に多い140色だったといいます。北米でも、「ブルーの色合いはよりエレガントであると見なされ、これまでベージュやブラウンを選んでいたであろう購入者は、ブルーやグレーに移行しているようです」とのことです。