古い規格のETCが使えなくなる日が着実に近づいています。ETC規格の変更を行うためで、NEXCO東日本はウェブサイトなどで改めて周知しています。

使えなくなるETCとは?

 2021年12月2日(木)、NEXCO東日本がウェブサイトで、「ETCセキュリティ規格の変更について」と題したお知らせとチラシの画面を掲示しました。

 チラシには「ご存じですか!? ETCの規格変更」とあり、次のように説明されています。

「ETCにおいてお客さまの決済情報を将来にわたり安全に保護するため、セキュリティ規格の変更を最長で2030年頃までに行う予定です。将来実施されるセキュリティ規格の変更に対応した新セキュリティ対応車載器が既に販売されております。車載器管理番号および識別マーク等により、現在お使いのETC車載器が新セキュリティ規格に対応しているかご確認下さい」

 同社によると、現在発売しているETCの機種は全て「新セキュリティ対応車載器」だそうですが、旧規格に基づく古い機種は、規格変更により使えなくなるといいます。

 このセキュリティ規格の変更自体は、2017年10月に、国土交通省およびITSサービス高度化機構、高速道路会社6社の連名で発表されています。そのころから、新規格への変更は「最長で2030年頃までに」とされていました。

 NEXCO東日本は、「仮に2030年としてもあと8年。SA・PAにおけるチラシ掲示やデジタルサイネージによる案内など、高速道路会社全体でお知らせを強化していきます」と、このタイミングで改めてウェブサイトに掲示した理由を話しました。

 ただ、具体的に規格変更がいつ実施されるかは、新セキュリティ対応車載器の普及状況を見ながら判断していくことになるといいいます。

 新セキュリティ対応品かどうかは、判別方法が案内されています。車載器本体などに記載された19桁の「車載器管理番号」が「1」から始まっていれば新規格対応、「0」からであれば旧規格です。また、車載器の外側に「●●●」の印があるものなども適合品だそうです。

回避された「2022年問題」

 なお以前は、2022年12月1日をもって、一部のETC車載器が使用できなくなるともアナウンスされていましたが、それは回避されています。

 これはETCの規格変更とは別の話で、「2007(平成19)年以前の技術基準適合証明・工事設計認証(旧スプリアス認証)を受け、製造されたETC車載器」が対象でした。

 スプリアスとは、無線設備から発射される不要電波の一種で、法令により発射強度の許容値が規定されています。現行の許容値は2007(平成19)年12月に全面適用となっていますが、旧規格で認証を受けた無線設備も2022年11月末まで延長利用できるという特例が設けられていました。

 このため、旧スプリアス認証に基づく機種は、2022年12月以降に使用すると電波法違反となるところだったのですが、2021年8月、国土交通省や高速道路会社から、電波関連法令の改正により新スプリアス規格への移行期限が「当分の間」に改正されたと発表されました。

 2022年問題は回避されたものの、前出したETCセキュリティ規格の変更により、一部のETCが使えなくなる日が、着実に近づいているようです。