12月9日はスウェーデン生まれの軽戦闘機JAS39「グリペン」が初飛行した日です。スウェーデンの国情に合わせて開発されましたが、その後コストパフォーマンスに優れた多用途戦闘機と認められ、着実に採用国を増やしています。

中小国にちょうどいいサイズの軽量級戦闘機

 1988(昭和63)年の12月9日。スウェーデンの航空機メーカー、サーブが開発したJAS39「グリペン」戦闘機が初飛行しました。

「グリペン」は、1980年代に開発された国産戦闘機で、従来の「ビゲン」戦闘機の後継として1993(平成5)年からスウェーデン空軍で運用が始まっています。ちなみにJASとは、スウェーデン語で戦闘を意味する「Jact」の頭文字「J」、対地攻撃機を表す「Attack」の頭文字「A」、偵察機を表す「Spanding」の頭文字「S」の3文字を採ったもので、「グリペン」が多用途戦闘機であることを示しています。

 エンジンは1基のみの、いわゆる単発機で、水平尾翼を持たない三角形の主翼(無尾翼デルタ翼)と、機首部の揚力をもたらすカナード翼(小翼)を組み合わせた構造なのが特徴です。このため、航続距離は最大でも約4000kmと短いものの、機体が軽いことで最大速度はマッハ2.2を発揮します。

 また有事の際には、高速道路を使って離着陸することを想定しているため、離着陸時に必要な滑走距離も700m程度と短く、また有事の際には召集した予備役の兵士が整備することを想定して、ほかのジェット戦闘機に比べて整備手順が簡略化されているのも特徴です。

「グリペン」は、同時期に開発された「タイフーン」や「ラファール」などに比べて、性能のわりに価格が安いことから、従来のスウェーデン製戦闘機としては輸出も好調で、チェコ、ハンガリー、南アフリカ、タイ、ブラジルなどに採用されています。