既存機のアップグレード化でも使われそう。

無人機や小型ヘリコプターにも搭載可能なAESAレーダー

 レイセオン・テクノロジーズは2023年5月17日、韓国が開発・量産するFA-50軽戦闘機に新型レーダー「ファントムストライク(Phantom Strike)」を供給することが決まったと発表しました。

「ファントムストライク」は、長距離の脅威を検知、追跡、照準するために設計された完全空冷式の火器管制レーダーで、小型・軽量・省電力を実現した世界初の小型AESA(アクティブ電子走査アレイ)レーダーです。

 説明によると、窒化ガリウム(GaN)で高出力を携えたアレイと、コンパクトで信頼性の高い統合型受信機/送信機プロセッサ(CHIRP)を組み合わせることで、既存のAESAレーダーと比べ、約半分のサイズと重量ながら優れた状況把握能力を発揮するとのこと。

 しかも小型で省電力であるため、戦闘機だけでなく、小型攻撃機やヘリコプター、無人航空機(UAV)といった航空機から、地上施設まで幅広いプラットフォームへの対応が可能なように設計されているのも特徴だとしています。

 このたび、アメリカ政府が輸出承認をしたことで、「ファントムストライク」は韓国製の戦闘機にも搭載されることになったそうで、レイセオン・テクノロジーズでは2025年に初回納品を予定しています。