第6世代機向けのエンジン。

従来機のエンジンよりも航続距離が30%増

 ゼネラル・エレクトリックエアロベース(GEA)は2024年5月8日、新型エンジンであるXA100のテストを完了したと発表しました。

 同エンジンは2023年11月に一連のテストを終え、その後にアメリカ空軍の要請による追加テストを受けていましたが、それも終了し、追加データを収集するとともに、将来の戦闘機向けとなる次世代エンジン導入を前進させたとのことです。

 GEAによると、同エンジンは最大出力が得られる高推力モードと、航続距離を伸ばすための高効率モードを自動的に切り替えることで、現在アメリカ空軍で運用されている最新鋭機のエンジンよりも、航続距離を30%伸ばすそうです。GEAは明言を避けていますが、おそらくこれはF-22やF-35に搭載されているプラット・アンド・ホイットニー(P&W)製のエンジンを意識した記載かと思われます。

 同エンジンで得られたデータは、F-22の後継機とするべく進められているアメリカ空軍の第6世代機計画「Next Generation Air Dominance:NGAD」に搭載される可能性のあるエンジンに活かされることになります。最終的にはP&Wが開発を進めるNGAD向けエンジンと性能比較され、採用されるエンジンが決定します。なお、GEAではすでに2番目の試作エンジンであるX102を開発中とのことです。