廃校になった中学校の施設を利用して養殖されたカワハギの初出荷を前に、出雲市で試食会が開かれました。

刺身に煮つけ、そして肝豆腐。
出雲市で陸上養殖された「カワハギ」。
その名も「ぽちゃかわハギ」です。

「ぽちゃ」っとして「かわ」いらしいカワハギの見た目から名づけられました。

このカワハギは、2022年1月から、JR西日本のグループ会社と、出雲市の建設会社が、廃校になった出雲市内の中学校の施設を利用して陸上での養殖に取り組んできました。

(昭和開発工業 荒木克之社長):
「『ぽちゃかわ』っていうと、すごく可愛らしいけど、とてもおいしいというイメージが広がっていって、出雲発信で、全国で食べていただけるような魚にしていきたい。」

3月18日の初出荷を前にお披露目、関係者が試食し、その味を確かめました。

(昭和開発工業 荒木克之社長):
「すごくあっさりしているんですが、甘味があって、なおかつそこに肝を入れるとすごく濃厚になってとてもおいしいです。」

人工ふ化した稚魚から次の世代を生み育てる仕組みの、完全養殖の稚魚を、陸上の施設で、人工海水を循環させて育てた「ぽちゃかわハギ」は、肝にも寄生虫などがつきにくく、安心して食べられるということです。

養殖は、約4000匹の稚魚でスタート、餌の分量や水質の管理などに苦労しながら、1年あまりをかけて育てた、全長8センチほどだった稚魚は、20センチあまり、重さ300グラムほどになり、1000匹あまりを出荷にこぎつきました。

(昭和開発工業 荒木克之社長):
「ペットのようにかわいがってきたカワハギが、こんなになって感動」

ぽちゃかわハギは、関西の量販店に初出荷されたほか、出雲市の温泉施設で提供されます。