2023年8月、島根県邑南町のレジャー施設のウォータースライダーで8歳の男子児童が死亡した事故について、第三者による検証委員会が、26日、事故原因や再発防止策などをまとめた報告書を町に提出しました。

26日は、事故検証委員会の中村健太委員長が、事故原因や再発防止策をまとめた報告書を邑南町の石橋町長に手渡しました。
この事故は、2023年8月、邑南町のレジャー施設「瑞穂ハイランド」のウォータースライダーで、地元公民館と児童クラブ主催のデイキャンプに参加していた子ども同士が衝突し、このうち8歳の男子児童が転倒して頭を打ち、死亡しました。
事故を受け、町は医師や弁護士など第三者による検証委員会を設置、2023年11月から会合を重ね、原因究明と再発防止策の策定にあたっていました。
報告書では、スタッフによる事前の安全確認が不足していたことや事故の時にスライダーを監視するスタッフが1人だけだったこと、また、事故直後は児童の意識があったことから、すぐに119番通報しなかったことなどが主な事故原因であると指摘。
そのうえで、再発防止策として、事前にイベントの危機管理に関するマニュアルを作成することや、引率スタッフが役割分担や安全管理への理解を深めることなどを求めています。

邑南町デイキャンプ事故検証委員会・中村健太委員長:
「準備当日においてどういうところが足りなかったのか、どういう改善点があったのかということを、委員の皆様の意見を取りまとめて、網羅的に意見を出せたのではないか」
邑南町・石橋町長:
「もう絶対こういうことがあってはならない。それだけです。そのために我々が何をするかということが問われている」

邑南町は報告書の内容を踏まえ、再発防止に向けて、職員の意識向上に努めたいとしています。