税務職員を名乗る男から納税超過分の還付金を返金すると言われた鳥取市の60代女性が、2つの預金通帳からあせてて約199万円をだまし取られたことが分かり、警察が特殊詐欺事件として捜査しています。
この女性は、ATMにキャッシュカードと預金通帳を挿入し、指示されるまま操作したところ「通帳とキャッシュカードが古いので使えません」と言われ、別のキャッシュカードと預金通帳を挿入したということで、警察は複数の通帳からより多くのお金をだまし取る手口とみて、改めて注意を呼び掛けています。

特殊詐欺被害にあったのは鳥取市内の60代の女性で、5月13日に固定電話に税務職員を名乗る男から電話があり、「納税超過分の払戻金2万5900円がある。
ATMでも返金できる」との説明を受けたということです。
自宅近くのスーパーマーケットに行き、伝えられた番号に電話をかけ、電話口の男から指示されるまま「払い戻しに必要な書類番号」を入力するなどのATMを操作してしまったということです。
聞いていた書類番号は「995765」で、この番号を入力することにより、限度額100万円に近い「99万5765円」を振り込む形になりました。
さらに男からは、「通帳とキャッシュカードが古いので使えません。他の口座はありませんか」などと言われ、このままでは還付金が受け取れなくなると思った女性は、別のキャッシュカードと預金通帳を挿入し、同じようにATMを操作してしまいました。
その後、また同様のことを言われたために不審に思い、預金通帳を確認したところ、あわせて約199万円を他人名義に振り込んでしまったことが分かり、詐欺だと気づいたということです。
警察は、還付金詐欺の電話は、60代を中心に自宅の固定電話にかかってくるケースが多く、「お金が返ってくる」と言われたら詐欺と疑い、警察などに相談するよう呼びかけています。