バラエティー番組でも人気を博した俳優の中尾彬さんが5月16日に心不全で亡くなっていた事がわかりました。中尾さんは13年前、TSK開局40周年の特別番組に出演していました。博識な中尾さんが語っていた山陰の魅力とは。

TSKさんいん中央テレビが2011年に放送した「ゼロの風景」。開局40周年の記念番組で、中尾さんは番組を進行するストーリーテラーとして出演していました。独特のファッション、「ねじねじ」を身に着け、山陰各地を訪れた中尾さん。撮影の合間には、観光客に頼まれれば気軽にファンサービス。その人となりが垣間見えました。
日南町のロケでは、地元の人たちから振舞われた豪華な山菜尽くしの料理に舌鼓。

中尾彬さん
「こりゃいいすごくいいよ」

中でも中尾さんが気に入ったのはが、煮た「干し大根」。
「初めてだな。うまい」

さらに…味噌をつけて食べたみょうがも。
「(食べて)うまい」

この番組は、山陰に残る風景を日本の原風景ととらえその素晴らしさを改めて見つめ直すという内容。訪れた各地でその博識ぶりを披露します。境港市の正福寺は、漫画家・水木しげるさんが幼いころに衝撃を受けた地獄絵があるお寺で、水木さんに与えた絵のインパクトについて独自の見解で語ります。

中尾彬さん
「絵というのは直接入ってくるから。これを子供の時に見たら刷り込まれたんだろうね。それが鬼太郎につながったんだろう」

まさに日本の原風景ともいえる場所を見て回った中尾さん。

中尾彬さん
「山陰の陰とは黒。黒にはいろいろな色彩が入っている。墨絵の世界、奥ゆかしさを感じた。その中の歴史とか伝説が妖怪の世界を生んだのか」

独特の感性で山陰の魅力を語っていました。