『紙にこだわらない』老舗印刷所が作る人気のドッグウェア
テレビユー福島6/20(金)10:58

『紙にこだわらない』老舗印刷所が作る人気のドッグウェア
福島県内で長く愛されている老舗の今を伝える『老舗物語』。今回は、会津若松市で120年以上続く印刷所です。伝統工芸品を使った新たな挑戦がいま注目を集めています。
小気味良いリズムで刷り上げる、年代物の印刷機。ここは会津若松市の「佐島屋印刷所」です。創業から120年以上、学校関係、イベントチラシ、ポスターなど多種多様な印刷物を数え切れないほど印刷してきました。
10年前に7代目として印刷所を受け継いだ五十嵐弘太郎さん。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「インクの匂いだったり、風合いも印刷機ならでは。デジタルプリンターでは出てこないものだと感じています。」
昔ながらの古き良き伝統を残しつつ、その時代に合った新たな技術を取り入れ、積極的に商品開発も行っています。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「印刷は受けの商売なので、注文がなければ作れない。コロナ禍で(発注が)ゼロに近いくらいに無くなったので、その時間で自社製品を作ってみようかと始まった。ピンチでしたよね、でもそれがチャンスにもなるのかなと。そこで動けたのがよかったんだと思っています。」
”受け”から自分たちで生み出す方へ。
会津の伝統工芸品をデザインした小物入れやTシャツは会津のお土産店でよく見かける、人気の主力商品となっています。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「ぷち缶は今メインになっていますけど、中に起き上がり小法師が入っていた方が良いかと思っていたらぷち缶だけで買ってもらえるので。自分で何かを入れられるワクワク感。やってみないとわからないなぁと。それこそ物販をやってきてなかったので、一から全部勉強ですよね。」
さらに、コロナ禍から生まれた、会津の伝統工芸品を使った今の時期にぴったりの人気アイテムがあります。
鶴ヶ城のお堀のすぐ横にある「本丸茶屋」。食事やお土産などを販売しているこちらのお店の中へと入ってみると…
お店の看板犬のチャコちゃんが出迎えてくれます。観光客にもとっても人気のチャコちゃん。
チャコちゃんも愛用しているわんちゃん用の洋服。400年以上前から会津で受け継がれてきた会津木綿を使った甚平なんです。
--大島恭子さん(本丸茶屋 代表)「会津木綿が貴重だというのを観光客もわかっている方もいるので本当に驚いて。かわいい、ステキ、そういう声はいただいています。」
本丸茶屋でも甚平を販売していますが・・・
--大島恭子さん(本丸茶屋 代表)「欧米の個人の観光客が増えていますがそういう方が(甚平を)買っていってくれます。」
今では外国人観光客の目を引く人気アイテムとなっています。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「会津木綿でできないかなと思って。作ってみたらいいものができたので、みんなに着てもらいたいと思って。そしたら(印刷所で)会津木綿まで扱うようになって。」
もともと佐島屋印刷所では、わんちゃん用のプリントTシャツの販売をしていました。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「会津木綿は(生地が)伸びないので、Tシャツにすると着せられないんですよ。前開きとかそういう形じゃないと着られないので甚平かなと。長く着てもらうと味になったり。」
会津伝統の特徴的な縞柄や生地の丈夫さに加え、保湿性・吸湿性に優れた会津木綿の用途の幅を広げる新たなスタイルのドッグウェアに。
ドッグウェアの製作は、印刷所の事務員の方が手作業で行っているため大量生産は難しく、また型紙から作りはじめ、試作から完成までに1年ほどかかったそうです。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「(首の部分を)立体にしないと着づらくなる。着せると肩がないので、ずり落ちてしまう。マジックテープで簡単に留められるようにしたりと、着やすいように工夫しています。」
丈夫で体によく馴染むドッグウェアの会津木綿甚平は実用性、デザイン性の両方を兼ね備え、印刷会社が取り組み始めた新たな挑戦は着実に広がりをみせています。
--五十嵐弘太郎さん(七代目)「紙だけにこだわらずに、いろいろなものを今後展開していく。そして自社製品もその中の一つとして出していきたいと思っています。」
『ステップ』
福島県内にて月〜金曜日 夕方6時15分〜放送中
(2025年6月19日放送回より)




