4月の富山県内の企業倒産の件数は2件、負債総額は8億500万円で、件数は4か月ぶりに前の年の同じ月を下回ったものの、負債総額は2か月連続で上回ったことが帝国データバンク富山支店の調べでわかりました。

帝国データバンク富山支店によりますと、4月の富山県内の企業倒産は1000万円以上の倒産が2件で4か月ぶりに前の年の同じ月(7件)を下回りました。

一方で負債総額は8億500万円に上り、こちらは2か月連続で前の年の同じ月(7億7200万円)を上回りました。

倒産した企業はいずれも建設業で、業歴は30年以上でした。

帝国データバンク富山支店は、このところ倒産件数が減った要因としては、3月で終了した富山県の融資制度「ビヨンドコロナ応援資金」による借り換え効果があるとしています。

一方で物価高や深刻な人手不足、賃上げなど企業を取り巻く環境は厳しさを増しており、資金繰り破綻の瀬戸際にある「倒産予備軍」が増えている点には、留意が必要としています。

また、乱高下する為替相場によって企業の業績は左右されることから、物価がさらに押し上げられれば倒産件数が再び前年に比べ増加ペースに転じる可能性も否定できないと指摘しています。