地域の食卓を支え続けたスーパーが、5月1日に、その歴史に幕をおろした。

東京商工リサーチによると「株式会社 郷野目ストア」(山形県新庄市・郷野目弘美社長・従業員26人)は、1日付けで事業を停止し、倒産した。従業員は解雇されるという。

きのう、山形地裁に破産を申請し、破産開始決定を受けた。負債総額は、債権者157人に対し、約24億円。

けさの店舗の様子を写真でお伝えする。

まずは真室川店。

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裁判所による破産手続きに関する文書が掲示されている。

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お客の楽しい買い物時間を支えてきたカート。

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店の中に商品等はなく、明かりもない。

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続いては、新庄店。

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新庄店にも、同じように破産手続きに関する告示書が。

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パーテーションがあり、中はうかがえない。

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近年は「マルシェゴーノメ」として、イメージを刷新し、売り上げアップを目指していた。

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郷野目ストアは1975年に設立。過去には新庄市だけではなく、金山町、真室川町、最上町にも出店し、2001年6月期にはピークとなる売上高62億8623万円を計上した。

しかしその後は、県内外の大手スーパーマーケットの進出のほか、複数の店舗を閉店させたことで減収局面に。現在は「マルシェゴーノメ」の名称で、新庄店、真室川店の2店舗体制で再建に注力していた。

近年は、2018年6月期に売上高が28億6324万円とピーク時の半分以下となり、去年の6月期には、売上高12億342万円とピーク時の2割ほどとなっていた。

損益面では2020年6月期に債務超過に。閉鎖店舗の不動産を売却するなどして借入返済資金を捻出していたが、厳しい経営状況が続き、業績回復の兆しがみられず、事業継続を断念した。

地域の食を、人々を半世紀に渡って支えた郷野目ストア。こうした地域の会社が立ち行かなくなるのは、実にさびしい。