「麻婆豆腐」桑原飯店

名古屋市千種区の今池では“立ち食い中華”を味わえるそう。さっそくウワサの店「立ち食い寿司マグロー」に立ち寄ると、“立ち食い寿司”が提供されていました。

中華料理の雰囲気ゼロの店内ですが、週3日、寿司店を間借りして中華料理を提供する「桑原飯店」として営業しているそうです。なぜ、今の間借りスタイルになったのか、絶品の立ち食い中華「桑原飯店」の謎に迫ります。

寿司店を間借りする町中華とは?

立ち食い寿司と立ち食い中華の入れ替わり制

名古屋市千種区今池の一角にある「立ち食い寿司マグロー」。職人技が光る寿司を一貫150円から味わえる人気店で、連日大盛況となっています。そんな同店は木曜から土曜は「立ち食い寿司マグロー」なのですが、日曜から火曜は「桑原飯店」に大変身!

一度食べたら誰もが感動するおいしさの「麻婆豆腐」660円

そんな桑原飯店で人気のメニューが、アツアツの激ウマ「陳麻婆豆腐」。ほかでは味わうことができない逸品で、多くのお客さんが注文する定番メニューです。

時季限定の麻婆豆腐を楽しみに来店するお客さんも

季節によってはカキや白子などが入ったメニューも増えるそう。「この価格でこのクオリティーの麻婆豆腐を味わえる店はほかにない」と常連客は絶賛します。

高級中華出身の達人が手がける店

謙遜しているものの、じつはすごい経歴をもつ店主の桑原さん

お客さんからの賞賛の声をお伝えすると、「私は三流だと思いますよ」と謙遜する店主兼調理長の桑原さん。名古屋栄の高級中華・銀座アスターの調理長を25年務め上げた凄腕の料理人です。

型崩れしにくく、見栄えも良い。ひし形切りの豆腐

桑原飯店のメニューには、桑原さんの技と経験がしっかりと反映されています。豆腐は型崩れのしにくさやおいしさ、見栄えの良さを考えてひし形にカット。こうした店主の細部へのこだわりから、何度も味わいたくなる麻婆豆腐が生み出されています。

「春巻き」「レタスチャーハン」も常連客に人気

ボリューミーでパリパリ食感のたまらない「春巻き」

常連客にオススメのメニューを聞いてみました。まずは「春巻き」です。酢醤油などを付けずにそのままで十分においしいといいます。秘密は“巻き方”にありました。空気を含ませて緩く巻くことで、よりパリパリとした食感を楽しめます。

パラパラの「レタスチャーハン」

そして中華といえば鍋振りを期待しますが、鍋を振る回数は最小限。寿司店から間借りしているため、中華を作るには火力が足りないのです。それでも桑原さんの手にかかれば、「レタスチャーハン」もしっかりパラパラの仕上がりに!

「マグロー」の大将が店主の引退を引き留めた

桑原飯店をはじめたのは「マグロー」の大将の存在があったから

じつは桑原さんは定年退職を機に料理人を引退しようと考えていたといいます。しかしマグローの大将から「辞めちゃあかん!」と引き留められたそう。マグローと桑原飯店がそれぞれ週3日ずつ営業するスタイルに落ち着きました。

たくさんのお客さんでにぎわう桑原飯店。「お客さんが喜ぶ声を直接聞けて嬉しい。体が動くまで頑張ります!」と桑原さんは優しい笑顔で話します。


取材協力【桑原飯店】
住所:愛知県名古屋市千種区今池1丁目12−6
営業時間:17時30分〜22時30分
定休日:水曜、木曜、金曜、土曜