“街の寿司屋さん”ピンチ　外国客人気も…物価高直撃　経営順調でも後継者不足

　「近所のおすし屋さんがいつの間にか消えてしまった」という経験は皆さんはありますか？大手回転寿司チェーンが好調のなか、「街のおすし屋さん」が今、存続の危機を迎えています。

■コロナ禍以来の倒産件数の予想も

一八福寿司

　東京・墨田区にある「一八福寿司」は、昭和40年（1965年）創業。半世紀以上にわたって営業している老舗すし店です。

　今は、父親から店を受け継いだ二代目店主の胡桃澤一八さん（54）が切り盛りしています。

「常連」「若い人」「外国人観光客」などが訪れる

　常連に限らず、若い人や外国人観光客も訪れる店ですが、存続の危機に陥っています。

「くら寿司」はインバウンドを意識した店舗をオープン

　回転すし大手「くら寿司」が東京・銀座にインバウンドを意識した店舗をオープンするなど、すしは今、外国人観光客に大人気です。

「すし店」倒産　月次推移

　インバウンド需要が見込まれる一方で、個人経営など小規模のすし店は今年1月だけで5件倒産しています。好調な大手と違い、年間の倒産件数については、「コロナ禍以来となる30件を超える」という予想が出ています。

　経営を苦しめているのは、主に食材の仕入れ価格や光熱費などの上昇です。