静岡県で線状降水帯が発生し、各地で被害が拡大しています。

■浜松で今年一番の雨 道路冠水

 線状降水帯が発生した静岡県浜松市内の映像。

防災無線
「支援を必要とする方は…」

 防災無線が呼び掛けますが、雨と風がかき消します。

 警察が出動し、通行止めにします。

 24時間雨量が今年一番の雨となった浜松市。普段は市内を走る道も冠水しています。

 なぜ冠水したのか、原因が見えてきました。

道路管理業者
「水路があふれて道路に流れ、道路が冠水している」

 冠水前の画像を見ると、水路があるのが分かります。そこから水があふれました。危険と隣り合わせのなか、作業が続きます。

道路管理業者
「側溝があるので、なるべく中に入らないようにしている。入ったらけがをする」

 浜松市を流れる釣橋川の水位はみるみる上がります。川沿いにはビニールハウスが見えます。

 河川はどこも危険な状況です。田畑の間を縫うように流れる川が増水し、雨水が欄干を超えようとしています。

■磐田市 一時“緊急安全確保”

 川の水があふれた地域も。静岡県磐田市内を流れる上野部川。付近の道路に水があふれだしました。増水し、濁流の中をトラックが慎重に走ります。

 静岡県内では1時間雨量が6月の観測史上1位となった場所が相次ぎました。磐田市では一時、警戒レベル5にあたる緊急安全確保が出されました。

 磐田市内にある自動車修理工場は、ひざ近くまで泥水が浸水しています。

■熊本で“通勤ラッシュ”直撃

 雨は九州でも…。

 熊本県では通勤ラッシュを直撃。列車の運転見合わせが相次ぎます。

通勤客
「どのくらい遅れるのか次第で、どうしようかなと」

 市内を流れる川も、その表情を一変させます。熊本市内を流れる井斧川。大雨の影響で氾濫危険水位に達しました。茶色く濁った濁流のようになっています。

 佐賀県では道路も寸断されます。木が根本から折れ、完全に道路をふさいでいます。

住民
「ものすごい不気味な音で、ガシャーンッていう音」

 鹿児島県や長野県でも土砂災害警戒情報が出されました。