参議院の予算委員会は自民党の派閥の裏金事件に関して安倍派幹部への追加の聞き取り調査を行った理由を巡って野党側が反発し、2時間遅れで始まりました。

立憲民主党 辻元清美参院議員
「3月の還流協議がなされた可能性があった。そこをはっきりさせなきゃいけないから再調査を始めたというような説明があったんですよ、事実ですか」

岸田総理大臣
「私は何の事だかよく分かりません。具体的に何があるから再調査を行う、そういったものではありません」

 自民党は28日午前、質疑に先立ち、安倍派幹部に追加で聞き取りをした理由について2月の調査のなかで、2022年3月に安倍派幹部がキックバックに関する会合を開いていた可能性が出てきたと説明しました。

 ただ、この会合を巡って安倍派幹部はこれまでの審議で一貫して認めておらず、世耕氏は今月14日の政治倫理審査会で「スケジュール表にも記憶にも残っていない」と答えていました。

 野党側は「組織的な隠蔽ではないか」と反発し、予算委員会の開会が遅れました。

 自民党は、その後理事懇談会での発言について、説明が不十分だったと謝罪し、岸田総理も質疑で「2月の報告書には2022年3月に協議があったという記載はない」と否定しました。