【卵の値上げ】過去最高を更新で大きな影響 スーパーや静岡のソウルフードにも…
“物価の優等生”と言われるた卵、今は価格の高騰が続いている。卸売価格の平均が過去最高を更新し、静岡県内のスーパーや弁当店も大きな影響を受けている。

“物価の優等生”と言われる卵も、今は価格の高騰が続いている。卸売価格の平均が過去最高を更新し、静岡県内のスーパーや弁当店も大きな影響を受けている。

鳥インフルエンザの感染拡大で、深刻な問題となっている卵不足。「JA全農たまご」によると、東京地区の卵Mサイズ1キロあたりの卸売価格が、5月は平均で350円となり、2022年5月と比べて131円上昇。値上げ率は60%となった。

4月に続き、統計の公表が始まった1993年以降で“最高値”となっている。

こちらは静岡市駿河区西中原にあるスーパー「田子重」。卵の値上げに買い物客からは嘆きの声が…

(20代女性)

「高くなっているため、節約して使っている」「価格は下がってほしい、卵は何でも料理に使える」

(70代女性)

「今まで安い卵と高い卵は値段に差があったが、今はほとんど差がないので、高い卵を買うようになった」「オムライス作るとき、1人5個ずつ卵を使うが、今はあまり作らなくなった」

この日、卵コーナーで販売されていた10個パックの店頭価格は281円。店によると、2022年5月と比べて90円ほど値上げし、1か月の販売個数は2022年の平均販売個数から約3000個減っているという。

(田子重 西中原店 増田克己 店長)

「値段は高値で推移している」「水曜日と土曜日の卵の日は、特殊卵を数種類30円引きで販売していたが、今は2種類に限定している」

一方、値上げの影響は静岡のソウルフードや弁当にも…。静岡市駿河区曲金にある弁当・総菜の「天神屋」では、人気の商品が販売中止になっているという。

(白鳥 貴久 記者)

「静岡のソウルフード静岡おでん、卵は値上げの影響で販売中止となっています」

天神屋のおでんの具材の中で卵は2番目に人気で、1か月4万本売れていたという。また、食後のデザートに人気の自家製プリンも、4月から販売を中止しているという。

(天神屋 広報部 鈴木実里 部長)

「3月から徐々に影響が出始め、4月には卵がなくなった」「厳しい、天神屋の場合は静岡おでんが人気第2位、いつも必ず手に取っていた商品がないのは少し寂しい」

こうした状況を打開するため、天神屋では“卵を使わない”取り組みが進んでいる。

(天神屋 広報部 鈴木実里 部長)

「かつ丼が人気で卵を使う商品だが、今回牛肉弁当を販売し始めて、卵を使用せずに新しい商品を販売する企業努力をしている」

”物価の優等生”と言われながら、価格の高騰を続ける卵。農林水産省は「卵の供給量は早くて夏以降に回復し、秋以降に価格が落ち着いてくるのでは」と予想している。