【リニア】川勝知事「調査の中止」撤回せぬ考え改めて示す 山梨県側での「ボーリング調査」について 29日(静岡県)
リニア新幹線の工事をめぐる山梨県側での「ボーリング調査」について、静岡・川勝知事は、JR東海に要請している「調査の中止」を撤回しない考えを改めて示した。

リニア新幹線の工事をめぐる山梨県側での「ボーリング調査」について、静岡県が「中止」を求めている問題では、静岡市長などから調査を容認する声が相次いでいるが、川勝知事は29日、「調査に反対しているわけではない」と説明した。

山梨県側で進むリニア新幹線の「ボーリング調査」をめぐっては、静岡県は「静岡側の水が流れ出る可能性がある」として、JR東海に対し、県境まで300メートル以内の区間を掘り進めないよう求めている。

「ボーリング調査」は、5月20日の時点で、県境まで459メートルまで迫っていて、先週、副知事時代などにリニア問題を担当してきた静岡市の難波市長は、「調査を静岡県境まで行なっても問題はない」と認識を示した。

(静岡市 難波市長)

「個人的見解として県境までボーリングは掘ってもいいと思う」「(調査を)県境300メートル前で止めるという議論には賛同していない」

また、調査が行われている山梨県の長崎知事も、先週の会見で、「ボーリング調査はこのまま進めるべきだ」と調査の継続を求めた。

(山梨県 長崎知事)

「JR東海に対して、山梨県としては、作業員の安全を確保する意味で、しっかりと先進抗のボーリング調査をやって、今後工事が安全に進むか見極めてほしい」「このことはお願いをしていきたい」

「ボーリング調査」を容認する声が相次ぐ中、川勝知事は29日の会見で、「調査に反対しているわけではない」と説明した。

(川勝知事)

「中止か進めるかということにわかりやすいからなるが、実際は反対しているわけではない」

その上で、JR東海に要請している「ボーリング調査の中止」を撤回しない考えを改めて示した。

Q、(中止要請の)文書の撤回はしない?

(川勝知事)

「そうですね、お尋ねしたことに『お答えしてください』と言っている」「堀るなと言っているわけではない」「(JR東海が)お答えしてくださるまでは、我々にとって懸念があるまま、工事が進みかねないと心配している」

リニア問題をめぐっては、31日に沿線自治体による「期成同盟会」が開催されることになっていて、「ボーリング調査」をめぐり、どのような議論が交わされるか注目される。