10月7日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは、「"買わない客"こそ狙う!〜スパイスと"ポテチ"企業〜」。
誰もが知る大手メーカーにも弱点がある...それは、"振り向いてくれない"世代がいることだ。
今まで取り込むことができなかった"新たな客"の心をつかもうと奮闘するメーカーたち、その最前線に迫った。

"スナック菓子離れ"世代を振り向かせる!空白地帯を狙う「湖池屋」の新戦略


スナック菓子メーカー「湖池屋」(東京・板橋区)。売り上げは300億円、主力商品であるポテトチップスの売り上げが業界第2位を誇る一方で、「湖池屋」はある悩みを抱えていた。街でポテトチップスについて聞いてみると、カロリーが高く栄養バランスを欠くというイメージを持つ人が多く、「ダイエットの敵」と話す人も。データでは、30代以下と60代以上の女性に敬遠されていることがわかった。

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そこで「湖池屋」は、山のように積まれたスナック菓子を食べ、世にないお菓子を生み出す取り組み「スナック100」を始めた。新人でも積極的にアイデアを提案し、商品化を目指す。
佐藤章社長は、「次のメジャーになる可能性のある商品を"新ニッチ"という。ここを目指してほしい」と話す。

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そんな中、若手社員のアイデアから生まれたのが「ビストロポテト」だ。高級感のあるパッケージで、まるでスープを飲んでいるかのような濃厚な味わいが特徴。値段は1980円(税込)にもかかわらず、ネット限定で販売したところ、1週間で3000セットが完売した。

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今までになかった"大人の味"を商品化したのは、「湖池屋」きってのアイデアマン、マーケティング部 課長の野村紗希さんだ。最近も、商品開発部の井上裕香さんと、前代未聞の"日本酒に合うポテトチップス"を開発した。

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新潟・長岡市の酒蔵「越銘醸」とのコラボレーションで生まれた「未完成」は、エビと牡蠣のオリーブオイル味で、お酒と合わせて完成することから、この商品名に。意外な組み合わせがスナック離れの進む30代女性に響き、8000セットが完売した。

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日本酒コラボ第2弾として「湖池屋」が狙いを定めたのが、高知県の銘酒「酔鯨」だ。土佐藩主・山内容堂が、自らを"鯨のいる海の酔っ払い"と名乗ったことにあやかり、屋号にした「酔鯨酒造」(創業1872年)は、地元はもちろん全国にもファンが大勢いる。

「湖池屋」と「酔鯨酒造」は11月の販売を目指し、力を合わせることになったが、このお酒に合うポテチの味とは?
高知を訪れた井上さんたちは、酒好きが集まる憩いの場「ひろめ市場」を訪れ、コラボの味をどんなものにするのか...ヒントを探る。

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高知ならではの酒文化を紹介したいという「酔鯨酒造」4代目・大倉広邦さんに誘われ、夜は酒場へ。高知といえば、大皿に海、山、川の地元の幸がふんだんに盛られた「皿鉢料理」が有名だ。

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カツオの酒盗など、酒の肴も並ぶ。合わせる酒はもちろん「酔鯨」。井上さんは、ここでもポテトチップスの味のヒントを探した。


高知から戻った井上さんは、「湖池屋」本社で「酔鯨」に合う味付けの候補を絞り込んでいた。井上さんの味づくりのこだわりは、「大衆に受け入れやすい親しみのある味にもう一癖入れること」。ポテトの形状にもこだわり、新たに調味料も作っていた。

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わさび味や鯛の煮付けの調味料、そしてあおさ。「独特の磯の風味を表現できたら...」と話す井上さんは、これらを微妙に調合しながら、新しい味を作っていく。

高知を訪れてから2ヵ月後、初めて社長に試作品を食べてもらう日がやってきた。
いくつかの候補の中から選んだ味は「カツオの酒盗味」。井上さんは、酒盗の持つ独特な風味とその強さが「酔鯨」に合うと考えた。

「食感はよくできてるな。(お酒の香りと)もっとケンカしていいんじゃない? ここはガチでケンカしないとダメだよ」と佐藤社長。

最終的な評価は「もう一丁踏ん張ってよ」で、OKをもらうことはできなかった。井上さんは、酒盗味のポテトチップスをどう仕上げるのか......。

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チューブ調味料が大進化!開発に5年...「エスビー食品」が勝負をかける新作とは?


薬味や料理の下ごしらえとして、手軽にいくつもの味が楽しめるチューブ調味料。今や約6割の家庭が、3本以上使っているというデータも。
そのチューブ調味料で、シェアナンバー1を誇るのが「エスビー食品」だ。売上高約1180億4600万円(2021年度)のうち、チューブ調味料の売上高が約217億円を占める。

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一番人気は、年間約1700万本(2021年度)売れる「本生本わさび」。
富士山の裾野にある「エスビー食品」の試験農場では、富士山の湧き水を使ったわさびを約100種類栽培している。

この試験農場では、安定供給のため、さまざまな環境に対応できるわさびの研究を行っている。採取されたわさびの種はベトナムで栽培され、「チューブわさび」となって日本の食卓へ戻ってくるのだ。「ヱスビー食品」の本社では、わさび以上のヒット商品を目指し、5年も開発が続いていた。

「"和"の領域だけど『空白』。もうちょっと年齢層を幅広くとれる素材はある」。

会議で熱弁するのは、チューブ調味料の責任者でマーケティング企画室 プロダクトマネージャーの大町政幸さんだ。

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今、力を入れているのが、進化系チューブと呼ばれるもの。「きざみレモン」「きざみゆず」など、"刻む、すりおろす"といった手間が省けると、売り上げを伸ばしている。
そして、時間がない人たちに向け、長年開発を進めているのが「大根おろし」。「エスビー食品」のチューブ商品では、ありそうでなかったものだ。

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さんまを始めとする焼き魚やハンバーグなど、いろいろな料理に使える大根おろし。手間いらずのチューブにできれば大ヒットが狙えるが、みずみずしさとシャキシャキ感の両立がどうしてもクリアできずにいた。

この日、用意された3種類の試作品も、「粒感がない」「水分量が少なく、しょうゆと混ざり合わない」などの課題が残り、どうしても素材が持つ水分量を再現できない。開発を始めて5年...すでに200回以上の試食を重ねていた。

開発担当者は「チューブにしたときに(シャキシャキ感が)なかなか再現できない。大根ばかりで真っ白です。白髪が増えちゃって」と苦笑する。大根おろしはなじみの味で、ごまかしがきかないのだ。今年の秋の発売を目指しているが、果たして......。

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