夢フィールドとJヴィレッジの共存に期待/六川亨の日本サッカー見聞録

夢フィールドとJヴィレッジの共存に期待/六川亨の日本サッカー見聞録

今月の25日、JFA(日本サッカー協会)は千葉市の幕張海浜公園内に新設中の日本代表トレーニング施設の名称を「JFA夢フィールド」に決定したと発表した。同施設は天然芝と人工芝のグラウンド各2面のほか、フットサルアリーナやクラブハウスを備え、選手育成や指導者養成などに活用される。

運用は2020年3月に開始する予定で、会見に臨んだ田嶋JFA会長は「代表強化、ユース世代の育成、指導者・審判養成を三位一体でやっていきたい。またJFA夢フィールドを国際交流の場にしたいし、地域の子どもたちとの交流の場にもしていきたい。JFA夢フィールドは“ワールドカップ優勝”という大きな夢を実現するための重要な場です」と力説した。

昨日26日からは、来年1月のアジアカップに臨む森保ジャパンが第1カッターフィールド(秋津サッカー場)で練習を開始したが、これまで日本代表は秋津サッカー場や味の素フィールド西が丘など、既存の公共施設を借りていた。しかし20年からは自前の専用施設を持つことで、年代の垣根なく強化することも可能になるだろう。

元々は大仁JFA元会長の「都内に代表専用の練習施設を造りたい」という夢だった。さすがに都内は難しかったものの、幕張なら都心や羽田、成田の両空港ともアクセスしやすい場所でもある。今後は建設費用の一部を寄付金で募る予定で、目標額は2億円以上だそうだ。

といったところで気になるのが、1997年7月に日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設されたJヴィレッジの今後だ。2011年3月11日の東日本大震災の影響で全面封鎖となっていたものの、今年7月、「福島復興のシンボル」として再始動した。

施設としては天然芝のグラウンド5面と人工芝のグラウンド1面、センターハウス、フィットネス棟、雨天練習場、プール、200室の新宿泊棟、5000人収容のスタジアムが7月28日から再始動し、2019年4月には天然芝のグラウンド2面と人工芝のグラウンド1面が加わり、JRの新駅も施設のすぐ目の前に開業する予定だ。規模としては「JFA夢フィールド」をはるかにしのいでいる。

Jヴィレッジの副社長を務める上田氏は「スポーツだけでなく、様々な催し、イベントも開催できる施設」として期待を寄せ、サッカー以外の競技にも開放する予定だが、果たしてどれだけの利用者がいるのかは不明だ。すでにJFAアカデミー福島も再開されているが、今後は「JFA夢フィールド」とどのような棲み分け、あるいは共存が可能なのか。

一時は東京五輪のベースキャンプ地に予定されていたものの、「JFA夢フィールド」の完成により使用されない可能性も出てきた。これだけ立派な施設があるのだから、効果的な活用方法をJFAには期待したい。


【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。


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