フランクフルトの日本代表MF鎌田大地が、改めてフランクフルトへ全てを捧げることを誓った。

3日、DFBポカール準決勝でフランクフルトはシュツットガルトと対戦。鎌田とMF長谷部誠は先発出場。シュツットガルトもMF遠藤航、DF伊藤洋輝が先発出場。MF原口元気はベンチ入りも出番はなかった。

鎌田は1-1で迎えた55分、敵陣で長谷部からのパスを受けると、相手をかわしてドリブルスタート。そのまま持ち込み、股抜きのミドルシュートを記録し、逆転ゴールを奪った。

実に3カ月ぶりのゴールとなった鎌田。チームは2-3で勝利し、RBライプツィヒの待つ決勝へと駒を進めた。

このところ結果を残せていなかった鎌田。シーズン終了後の退団が決定し、「気持ちがない」などの批判を受けることもあったが、試合後のインタビューでもその件について言及。シーズン終了までは全てを捧げ、そういった声を良い意味で裏切りたいとした。

「自分が退団すると発表してから、周りからは『僕はもうここにいない』とよく言われますが、僕はチームのために、シーズンが終わるまではフランクフルトのためにやりたいと思っています。そういう人たちの言っていることを良い意味で期待を裏切りたいと思います」

「間違いなく僕自身は最後のフランクフルトの試合が終わるまでは、フランクフルトのために全力で戦いたいと思っていて、フランクフルトの力になれたということは、自分にとって素晴らしい日になりました」

「まだ決勝とリーグが残っているので、最後までフランクフルトが良い結果を得られるように、何か助けになれればと思います」

約3カ月ぶりのゴール。前半戦は素晴らしいペースでゴールを重ねていたこともあり、後半戦の低調ぶりがよりクローズアップされることになった。

鎌田はその点にも言及。周りの目が変わったとしながらも、ここまでチームのためにやってきた結果が、この試合でのゴールにつながったとした。

「前半戦は上手く点が取れすぎたというのと、『こんなことは続かない』とよくメディアに話していましたが、やっぱり見られ方としてはボランチで出ようがトップ下で出ようが点を取れないと良くないとか、僕がこのチームから旅立つと決めてから、そういう見られ方をよくしていました」

「リーグでなかなか点が取れなかったですが、こうやってフランクフルトにとって大事なタイミングで大事なゴールを決められたというのは、僕自身が間違いなく毎日のトレーニングからフランクフルトのために、自分自身のために取り組んできた成果だと思うし、こういうことはやっぱり続けていくべきかなと思います」

ブンデスリーガでは残り4試合で上位との差を縮めるのは難しい状況。DFBポカールを制すれば、ヨーロッパリーグ(EL)の出場権を獲得できるだけに、RBライプツィヒとの決勝が大事になってくる。