ローマのジョゼ・モウリーニョ監督が、リーグ全体を巻き込むユベントスの騒動について言及した。クラブ公式サイトが伝えた。

セリエAもシーズン終盤に差し掛かり、来シーズンのヨーロッパのコンペティションの出場権を懸けて熾烈な争いをしている各チーム。ローマは、チャンピオンズリーグ(CL)出場権を争う瀬戸際に位置している。

そんな中22日、勝ち点15を剥奪されながら、一時的に戻されていたユベントスに対し、改めて勝ち点10が剥奪されることが発表。これにより順位が入れ替わることとなった。

22日にはエンポリvsユベントス、ローマvsサレルニターナの試合が予定されていたにも関わらず、試合前のタイミングでの突然の発表。ユベントスはエンポリに4-1と惨敗すると、ローマも2-2でサレルニターナと引き分けていた。

ユベントスの不正が原因であり、チームに影響が出ることは理解できるものの、他クラブも結果的に巻き込むことに。試合後、モウリーニョ監督は、この発表に怒りを示し、勝ち点を巡る処分で戦い方を変えてしまっていたと明かした。

「あと2試合しか残っていないのに、そのことを知るのは冗談だろう。それは我々にとっても、ユベントスを含めた全員にとっても冗談でしかない」

「最初はチャンピオンズリーグ出場枠から外れ、その後に出場権を獲得し、そして再び逃した。モンツァ戦の前、ボローニャ戦の前にそれを知っていれば、リーグ戦へのアプローチは違っていただろう」

「ただ、ユベントスに勝ち点が戻されたことを知り、ヨーロッパリーグに勝つことが最大のチャンスだとわかっていたので、その道を歩んだ」

ただ、これはピッチ上で戦う選手や監督とは無関係のこと。リーグ戦に力を注がず、ヨーロッパリーグ(EL)で優勝して来季のCL出場を目指したことで影響を与えてしまったことを謝罪した。

「マッシミリアーノ・アッレグリ監督と彼の選手たちには申し訳ない。彼らは私と同じプロフェッショナルであり、ピッチ上で勝ち点を獲得し、今はそれを失ってはいるが、それはリーグを変えてしまう」

また、リーグに影響を与えたかという質問についても「そうだと思う」と、大きな影響が出たと言及。問題を起こしたクラブ幹部を非難した。

「でも、その件はもう話したくない。私と同じように働き、ピッチ上で勝ち点を獲得し、他の人たちのためにお金を支払っているプロフェッショナル、経営陣やクラブの誰かはわからないが、彼らが間違いを犯したことを残念に思う。同業者には申し訳ないと思う」

ローマは残り2試合で6位に位置。4位のミランとの勝ち点差は「4」となっており、結果としてEL優勝がCL出場への最善の道となってしまったと言える。