明治安田生命J1リーグ第15節、横浜F・マリノスvsアビスパ福岡が28日に日産スタジアムで催され、2-0でホームの横浜FMが勝利を収めた。

前日にヴィッセル神戸、名古屋グランパスが勝利したため、勝って追走したい2位の横浜FMは、出場停止の松原健に代わって上島拓巳を右サイドバックで起用。対する9位のアビスパ福岡は、佐藤凌我に代えて宮大樹がスタメンに。[3-4-2-1]でスタートした。

戦前から横浜FMの攻撃を福岡がどれだけ我慢できるかが趨勢を左右すると思われていたが、想像以上に横浜FMが優位性を見せた。

横浜FMは守備に人数を割く福岡を尻目に狭いスペースでもギャップを見出し、多彩な攻撃を展開する。8分にはアンデルソン・ロペスがピッチ中央で収めて右へと展開し、上島の縦パスからヤン・マテウスがクロス。ゴール前に顔を出したアンデルソン・ロペスが頭で沈めた。ヘディング時にエウベルがオフサイドポジションにいたため、VARチェックが行われたが、問題なくゴールが認められた。

さらに西村拓真がボックス内での個人技から左足、こぼれ球をアンデルソン・ロペスと、GKに村上昌謙に阻まれたものの、攻勢をかける。追加点は20分に生まれ、福岡の縦パスを畠中槙之輔がダイレクトで前線に送ると、ボックス内右へ侵入したアンデルソン・ロペスがまたぎフェイントからGKのタイミングをずらす右足での絶妙なフィニッシュ。ゴールへと流し込むとの言葉通りのシュートで、リーグ戦2試合連続クリーンシートだった福岡の守備を打ち破る。

策が機能しない福岡は27分に厚みのある攻撃から小田逸稀、セットプレー崩れからはルキアンがシュートを放つも枠を捉えられない。一方で前年のJ1王者は、31分にヤン・マテウスの仕掛けからエウベルの右足が右ポストを叩き、37分にも相手のミス引っ掛けてのショートカウンターからヤン・マテウスが右足を振るなど、好機を量産し続ける。

長谷部茂利監督はハーフタイム明けに2枚替えとともにシステムを[4-4-2]に変更。前線からのプレスは効果を見せ、攻撃面でもサイドアタックの回数が増加した。ただ、横浜FMもさすがの対応力を発揮し、上島のアーリークロスから西村拓真が頭で狙うなど、様々な攻撃パターンを披露。ミドルシュート攻勢を含めて攻め手を緩めない。

福岡は89分にセットプレー崩れからウェリントンがボレーで鮮やかにネットを揺らしたが、オフサイドポジションでGKの眼前にいたルキアンがしゃがんだことで影響を与えたとみなされ、ゴールを認められず。

横浜FMはホーム復帰戦となった宮市亮への三國ケネディエブスのタックルに、ベンチが猛抗議。長期離脱からのカムバック後だけに、激しくも正当なプレーながら会場もざわついたが、大きな混乱もなく、そのまま逃げ切り勝ち。2試合連続の完封試合で連勝を飾っている。

横浜F・マリノス 2-0 アビスパ福岡
【横浜FM】
アンデルソン・ロペス(前8)
アンデルソン・ロペス(前20)