4日、明治安田生命J1リーグ第16節のサンフレッチェ広島vs京都サンガF.C.がエディオンスタジアム広島で行われ、ホームの広島が3-1で勝利を収めた。

5位の広島はミッドウィークに行われた浦和レッズ戦から中3日でこの試合に臨んだ。浦和戦を1-2で落とした広島は、直近リーグ戦1勝3敗と、ケガ人が出ている影響もあり調子を落としている。今回の京都戦では東、ベン・カリファがスタメンを外れ、柏、ドウグラス・ヴィエイラが先発起用された。

対する14位の京都は、リーグ戦5連敗中とより厳しい状況にある。1週間ほど前の対戦はこちらも浦和レッズで、0-2の敗北を喫した。今回の試合ではパトリックがベンチスタートとなり、代わって一美が最前線で起用されている。

序盤は広島がセットプレーから京都ゴールに迫る。7分、広島が敵陣中央あたりでFKを獲得すると、キッカーを務めたのは川村。味方2人がボールの前に壁を作り、目隠しをするというトリッキーな形でのFKとなったが、シュートはGK太田の正面に飛び、難なくキャッチされた。

一方の京都は、なかなか相手陣内深いところまで攻め入ることができなかったが、徐々に攻勢に出る。21分には、GK大迫のフィードを相手陣内中央右サイドで白井がカット。ボックス右角付近の豊川にパスを送ると、豊川が思い切って右足を振り抜く。これは枠を捉えることができなかった。

23分、広島が両サイドから分厚い攻撃を仕掛ける。右サイドからのクロスを跳ね返されると、今度は左に展開。ボールを受けた柏が野津田とうまくスイッチし、野津田が左足で中央へクロス。ドウグラス・ヴィエイラが頭で触り、ファーに流れたボールを森島が折り返したが、これはオフサイドの判定となった。

広島は攻撃の手を止めない。28分、右サイドで粘ったドウグラス・ヴィエイラが右足でクロスを上げると、ボックス内右でボールを受けた川村がカットインから左足でシュート。32分には、森島からボックス内左角の柏に鋭い縦パスが入り、反転から右足でシュート。どちらもGK太田がきっちりと抑えた。

京都も反撃に出る。33分、ボックス手前右ハーフスペースで福岡がパスを受けると、右足で素早くシュート。これはわずかに枠の左へ外れた。39分には、右CKに川崎が頭で合わせたが、惜しくもバーの上を超えていった。

ゴールレスで迎えた後半。広島は頭から交代カードを切ってくる。柏、松本を下げて東とエゼキエウ投入。前線の組み合わせを変えた。

すると59分、この交代策が実る。GK大迫のフィードを左で受けた森島がそのまま仕掛け、ボックス内に侵入。中央への折り返しにエゼキエウが合わせると、コースが変わりながら右ポストに直撃。こぼれたボールが茶島のもとに渡り、右足で打った豪快なシュートがゴールに突き刺さった。

追いかける形となった京都は、65分に3枚替え。一美、福岡、松田を下げて、パトリック、谷内田、山田をピッチに送り出す。その4分後、左ウイングにポジションを移した豊川が同点ゴールを決める。左サイドでGK太田のフィードを受けると、茶島を振り切ってボックス内に侵入。対峙した荒木もドリブルでかわし、左足のシュートをニアサイドに流し込んだ。

同点とされた広島だったが、すぐさま勝ち越しに成功する。70分、左サイド高い位置でパスを繋ぐと、野津田が左足で低い弾道のクロスを入れる。ファーに飛び込んだ茶島が押し込み、スコアを2-1とした。

京都は再びリードを許したが、まだまだ諦めない。74分、豊川がボックス内に浮き球のパスを送ると、最終ラインの裏に抜け出したパトリックへ。わずかに合わず、ボールはそのままタッチラインを割った。

84分、広島のGK大迫がビッグセーブでチームを救う。京都が右サイドをえぐると、白井のマイナスのクロスに平戸が右足で合せる。枠内にシュートが飛んだが、素早く反応した大迫がゴール上へと掻き出した。

試合は後半アディショナルタイムに突入。ここで広島がさらにリードを広げる。自陣でボールを奪った川村がそのままぐんぐん持ち上がり、1人でボックス内まで到達。GKとの1対1も冷静に制し、スーパーゴールで試合を決めた。プレーに関与したとしてベン・カリファのオフサイドも疑われたが、VARチェックによりゴールが認められた。

3-1というスコアで試合は終了。広島が勝ち点3を積み上げ、暫定的に4位に浮上した。対する京都はこれでリーグ戦6連敗。一時は同点に追いついて勢いに乗っただけに、引き分けに持ち込めなかったことが悔やまれる。

サンフレッチェ広島 3-1 京都サンガF.C.
【広島】
茶島雄介(後14)
茶島雄介(後26)
川村拓夢(後45+3)
【京都】
豊川雄太(後24)