ジープブランド初のバッテリー式電気自動車(BEV)「アベンジャー」ですが、その生産が開始されました。欧州市場では2023年第2四半期に登場する予定です。全長4.1mと扱いやすいサイズのコンパクトSUVですが、日本導入の予定はあるのでしょうか。
ポーランドで生産される初のジープモデル
ステランティスのブランド「Jeep(ジープ)」は2023年2月6日、欧州にて新型「Avenger(アベンジャー)」の生産を開始したと発表しました。
生産がおこなわれるのは、ポーランド南部の都市、ティヒ(Tychy)にあるステランティス工場。新型アベンジャーはポーランドで生産される最初のジープモデルとなります。
新型アベンジャーは2022年10月、パリモーターショーにおいて世界初公開されたジープブランド初となるバッテリー式電気自動車(BEV)で、その全長は4076mmと「レネゲード」よりも160mm短いサイズになり、ジープとしては最小のコンパクトSUVとなります。
搭載されるモーターは156馬力・260Nmを発生、前輪を駆動します。また搭載されるリチウムイオンバッテリーは54kWhで、WLTPモードで400kmの航続距離を誇ります。
新型アベンジャーは「Selec-Terrain(セレクテレイン)」とヒルディセントコントロールを標準装備。アプローチアングルとデパーチャーアングル、そして最低地上高200mmの確保など、ジープモデルらしくオフロード走行にも対応するといいます。
セレクテレインにはエコ/スポーツ/スノー/マッド/サンドなどのモードがあり、あらゆる路面に対応します。
エクステリアデザインは7スロットグリルなど、ジープブランドの象徴を現代的に解釈した「デザインアプローチ」に従っています。
インテリアは、ジープ「ラングラー」にインスパイアされたデザインとなっています。センターには10.25インチのタッチスクリーンを備え、夜間の運転中の目の負担を軽減するマルチカラーアンビエントライト、ワイドサンルーフなど、このクラスの車両としてはユニークなディテールが備わっています。
欧州では2022年12月に導入記念モデル「ファーストエディション」。そして2023年1月にカタログモデルの予約注文が開始され、すでに1万台以上のオーダーが入っているといいます。
欧州市場での納車は2023年第2四半期を予定しています。
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日本での導入はいつになるのでしょうか。関係者によると、「2023年の導入予定はない」とのことです。いまなお続く世界中の半導体不足の問題などがあり、導入される時期は大きく変化する可能性もありますが、おそらく来年2024年には日本で発表されることになると考えられます。