ブランド誕生40周年を記念したユニークなモデルが次々登場しているカシオG-SHOCK。この春登場の“リクリスタライズド シリーズ”(3万8500円・12万1000円、消費税込)では、初号機を彷彿とさせるフォルムと、新開発の深層硬化処理を施した独特の質感に注目です。

 1983年4月に発売された初号機こと「DW-5000C」に端を発するカシオのG-SHOCK。

 誕生40周年の節目を迎えてさまざまなモデルが登場し話題を呼んでいるが、今回紹介する「GMW-B5000PS」「GMW-B5000PG」(12万1000円、消費税込)「GMW-B50」(3万8500円、同)も、そうした特別モデルとしてデビューを果たすものだ。

 “リクリスタライズド シリーズ”と命名された今回の3モデル、共通するのは初号機以来の伝統である八角形フォルム、そして新たに開発された深層硬化処理・再結晶化技術によって生まれたユニークな質感だ。

 まず「GMW-B5000PS」「GMW-B5000PG」は、初号機「DW-5000C」のフォルムそのままにフルメタル化を実現させた「GMW-B5000D」(2018年発売)をベースにした、タフネス仕様の電波ソーラー時計。

 ファインレジンを緩衝材に用いた耐衝撃構造やスマホ連動による時刻の自動修正など、機能面でも魅力たっぷりのモデルだが、最大のポイントは、外装を構成するステンレスパーツに“深層硬化処理”と呼ばれる技術を施すことで、硬度を高めている点だ。

 “深層硬化処理”とは、表面層にガスを浸透させて硬質層を生成し、素材そのものの硬度をアップさせる技術。G-SHOCKでは以前にもハイエンドライン“MR-G”においてチタンの深層硬化処理を採用したことがあるが、今回のモデルではステンレス専用に開発された硬化処理を行うことで、一般的なステンレスと比べて約3倍もの硬度を実現している。

 さらにデザイン面においては、ステンレス表面に熱処理を加え再結晶化させることで、メタルの細かな破片を散りばめたような独特の結晶模様を浮かび上がらせているのもユニークだ。

 粉々に砕け散った金属をギュッと集めたようなマットな質感は、華やかさとともに無骨さも併せ持つ。結晶化がもたらす模様や色調、光沢は個体ごとにすべて異なるため、手にしたオーナーの愛着もひとしおのものとなるだろう。

新技術が生み出したラフな質感はG-SHOCKのイメージにぴったり

 一方「DW-5040PG」は、機能面においては5000シリーズに連なるシンプルなデジタルウオッチ。デザインも初号機「DW-5000C」をベースにしたものだが、ベゼルとバンドにはバイオマスプラスチックを使用するなど今の時代にふさわしい環境への配慮も忘れていない。

 こちらのモデルでは前述の深層硬化処理と再結晶化を、ステンレスパーツを用いたスクリューバックの裏ぶたと美錠、遊環に使用。特にゴールドIPによるカラーリングを施し、4つの星と「SINCE 1983」の文字を添えた遊環には、アニバーサリーイヤーにふさわしいスペシャル感を漂わせる。

 ブーム当時を知る古くからの愛好者なら、初代G-SHOCK開発チームへのオマージュを込めた「PROJECT TEAM Tough」の文字にも注目したいところ。

 再結晶化した金属が生み出すラフな質感と繊細な光は、強靭さと美しさを飽くことなく追求するG-SHOCKの姿勢を体現するもの。ざらりと手になじむ不思議な感触は、ぜひその手にとって確かめてみてほしい。

■CASIO G-SHOCK RECRYSTALLIZED SERIES
品番:GMW-B5000PS(シルバー)、GMW-B5000PG(ゴールド)
価格(消費税込):12万1000円
ケースサイズ:49.3×43.2×13.0mm
質量:約167g
使用電源:タフソーラー(ソーラー充電システム)
連続駆動時間:フル充電よりソーラー発電無しで機能使用して約10ヵ月、パワーセービング状態で約22カ月
防水性能:20気圧防水
発売日:2023年4月21日

■CASIO G-SHOCK RECRYSTALLIZED SERIES
品番:DW-5040PG
価格(消費税込):3万8500円
ケースサイズ:48.9×42.8×13.8mm
質量:約78g
使用電源、電池寿命:CR2016、約2年
防水性能:20気圧防水
発売日:2023年4月21日