欧州でフィアット新型「パンディーナ」が初公開されました。パンディーナとは「パンダ」のあだ名からくる車名ですが、最新の安全装備が搭載されたパンダのスペシャルシリーズという位置づけになります。

「パンダ」シリーズは少なくとも2027年までイタリアの工場で生産継続が決定

 ステランティスの伊ブランド、FIAT(フィアット)は2024年2月29日、新型「Pandina(パンディーナ)」を初公開しました。

 新型パンディーナは、従来型「パンダ」を進化させたスペシャルシリーズです。

 フィアット・パンダは1980年に初代が登場したフィアットのAセグメントハッチバックです。2003年には2代目にフルモデルチェンジ、現行型は2011年に登場した3代目となります。

 パンダは44年にわたりイタリア、および欧州の市場をリード。累計で800万台以上を販売している大ヒットモデルです。

 今回登場した新型パンディーナは、プレスリリースによると「これまででもっとも技術的で安全なパンダ」とされています。

 追突事故を軽減する先進緊急ブレーキシステムや車線維持支援機能、居眠り運転検知機能など新たなADASを標準装備。さらに交通標識認識機能も搭載され、7インチのフルデジタルメーターに速度制限などの交通標識を表示することも可能です。

 またリアパーキングセンサーやオートマチックハイビーム、アダプティブクルーズコントロール、さらに6エアバッグなども標準で装備されます。

 インテリアには刷新されたステアリングホイールを装備。センターコンソールにはアップルカープレイおよびアンドロイドオートに対応した最新のタッチスクリーン式7インチディスプレイが備わります。

 エクステリアにはホイールキャップの小さなパンダの顔や黄色いミラーキャップ、サイドモールにある「Pandina」レタリングなど遊び心のあるディテールが豊富に施されています。

 さらにボディカラーは既存のジェラートホワイト、シネマブラック、パッショーネレッド、イタリアブルーに加え、新色のポジターノイエローとバイカラー(ルーフがブラック)を用意します。

 新型パンディーナは2024年夏より欧州市場で発売される予定です。日本での導入予定など詳細は未定です。

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 また同時に、パンダシリーズは少なくとも2027年まで南イタリアのポリミアーノ・ダルコにあるジャンバティスタ ヴィコ工場で生産され続けることも発表されました。

 フィアットの最高経営責任者兼ステランティスのグローバル最高マーケティング責任者であるオリヴィエ・フランソワ氏は「新型フィアット パンディーナは、イタリア人のパンダに対する愛へのオマージュです。実際、「パンディーナ」とは、イタリア人がこのクルマに付けたあだ名です。このパンダとイタリアのラブストーリーは、あと数年続くでしょう。

 またイタリアとヨーロッパの顧客の需要に応えるために、生産量を 20% 増やすことを決定しました。パンダは引き続きこの国の市場リーダーであり、ヨーロッパのセグメントリーダーであり、グループ内で唯一のAセグメントハイブリッドでもあります」とコメントしています。