イタリアのメーカー、マセラティは、新型「グランカブリオ」にEV(電気自動車)「フォルゴーレ」を設定、欧州で初公開しました。どんなクルマなのでしょうか。

ガソリンモデルに追加して登場したEV「フォルゴーレ」

 マセラティは2024年4月15日、欧州にて2ドアオープンクーペモデル「GranCabrio(グランカブリオ)」の電動モデル(EV)、新型「GranCabrio Folgore(グランカブリオ・フォルゴーレ)」を世界初公開しました。

 新型グランカブリオは、2024年2月に欧州で発表された、2ドアクーペ「GranTurismo(グラントゥーリズモ)」をベースとした4シーターオープンモデルです。

 ボディサイズは全長4960mm×全幅1957mm×全高1375mm、ホイールベース2929mmです。

 すでに欧州では最高出力542馬力を発揮する3リッターV型6気筒ツインターボエンジン搭載の「トロフェオ」が販売されています。今回初公開されたグランカブリオ・フォルゴーレはそのEV版です。

 フォルゴーレとはマセラティの電動モデルの総称で、グランカブリオのベースとなるグラントゥーリズモにも設定されています。今後2025年までにすべてのモデルに電動モデルを追加、そして2030年までにはBEVのみを生産すると発表しています。

 新型グランカブリオは、オープンエアドライブを存分に楽しむことができる電動格納式ソフトトップを搭載しており、このファブリック製のソフトトップは5色のカラーバリエーションが用意されています。

 開閉はインストルメントパネル中央のタッチスクリーンで操作でき、50km/h以下であれば走行中も開閉が可能。開閉に要する時間はわずか14秒と短く、スムーズなオープンエアドライブを楽しむことができるとしています。

 また、ソフトトップを格納する際には、トランクスペースへの干渉を最小限に抑え、4人の乗員のための十分なスペースを確保するよう設計されています。

 さらに、フロントシートにはドライバーとパッセンジャーの首まわりを温める3段階温度調整可能なネックウオーマーを標準装備。オプション装備として、2人乗車時に使用可能なウインドストッパーも用意しており、これは手動で折りたたむことができ、オープン時であっても車内での乱気流の発生を軽減し、車両のエアロダイナミクスを最大限に生かせるとのことです。

 搭載されるモーター出力などは明らかにされていませんが、新型「グラントゥーリズモ・フォルゴーレ」はフロントに2基、リアに1基の3モーターで合計761馬力・1350Nmを発生。リチウムイオンバッテリー容量は92.5kWhで、WLTCの一充電走行可能距離は450km、0−100km/h加速は2.7秒、最高速度は325km/hというパフォーマンスを発揮します。新型グランカブリオ・フォルゴーレも同様のパワートレインを搭載していると考えられます。

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 新型グランカブリオ・フォルゴーレの日本での車両価格や導入時期などは未定です。